日本茶インストラクター・坂上克仁さん 「レストラン1899 お茶の水 新茶 六煎茶」

2021年6月1日 07時34分
 ペットボトルの普及など飲料の多様化により、急須で茶を飲む習慣が少なくなっている昨今。
 1899年に旅館として創業した「龍名館」が運営する「ホテル龍名館お茶の水本店」のレストランでは、日本茶尽くしのメニューが楽しめる。社内の研修で茶を学んだ「茶バリエ」と呼ばれるスタッフが、茶釜から湯をくみ、急須で淹(い)れた茶をもてなす。
 坂上克仁(さかうえかつひと)さん(33)は、2015年に龍名館に入社。もっと日本茶を深く知りたいと19年、NPO法人日本茶インストラクター協会認定の資格を取った。店舗で一般向けのセミナーも開いている。
 「ペットボトルのお茶は身近に感じられて良いですが、急須で淹れるお茶は、茶葉の個性を最大限引き出せるのが魅力」と語る。
 茶の種類と湯の温度には微妙な関係がある。例えば、アミノ酸を多く含む高級茶の玉露は、湯は低温でゆっくり浸出し、うま味を輝かせる。香ばしいほうじ茶は、高温、短時間で香り高く淹れる。
 「お茶を淹れるときは相手の好みを聞き、渋味や甘み、色や香りなど、飲む人に合わせた口当たりに仕上げるのも、おもてなしのひとつ」とか。
 味や香気、色、産地、歴史、健康効果の話など、茶は奥深い。「たった一服のお茶から、たくさんの会話や笑顔が生まれるコミュニケーション力があります」
 いつも頭の引き出しに置いているのが、鹿児島のことわざ「お茶と情けは濃いごいと」。茶も人情も濃い方が良いという意味だという。
 常時約10種類の茶葉を用意している。今の時季、目玉は「新茶 1899六煎茶セット」(1100円)。掛川(静岡)や狭山(埼玉)、八女(福岡)など6種をブレンド。煎茶ならではの深い味わいとうま味、香りや苦味、渋味のバランスにこだわる逸品だ。
 急須で三煎ほどとれ、色や味の変化など茶の表情がはっきり楽しめる。「今年の新茶は、口内にうま味と甘みが残り余韻を存分に楽しめ、若々しい緑の新茶ならではの柔らかな味」と評する。
 新茶を使ったラテ茶やソーダ茶なども。さらに、創作和食も多種そろえる。 (新井すずみ)

◆ここがポイント

新茶がおいしい季節です
急須で淹れればうま味凝縮
奥深い日本茶の世界 堪能を

<レストラン1899 お茶の水 新茶 六煎茶>
 30日まで「新茶フェア」を開催。「3種のみ比べセット」(1100円)=写真=は、新茶六煎茶を「温・冷茶(ロック)・水出し」の異なる3種の淹れ方で飲む。東京都千代田区神田駿河台3の4。(電)03・3251・1150

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