<くらしの中から考える>男女平等

2021年6月4日 07時21分
 「男の子だから泣かないの」「女の子らしくしなさい」。皆さんは、こんなふうに言われたことはありますか? 日本は世界の中でも、性別によって不公平に扱われたり、差別されたりすることが多い国だといわれています。今月は「男女平等月間」です。男女平等がなぜ大切なのか考えてみましょう。 (河野紀子)
 ランドセルの色といえば、二十年ほど前までは、男子は「黒」、女子は「赤」が定番だった。今は紺や緑、茶など、さまざまな色の商品が登場。かわいい飾りが付いた女子用の黒いランドセルもあり、男女に関係なく、好きな色が選べるようになってきた。
 学校の出席番号や名簿はかつて、男女別が主流だった。しかし、これだと男子を先、女子を後に並べることが多いため、「男女平等でない」との意見も。最近は、男女混合で五十音順や誕生日順にする学校が増えている。
 国も法律を作り、男女平等になるよう努めている。一九八五年、働く人を性別によって差別することなどを禁止する男女雇用機会均等法、九九年には男性も女性もあらゆる分野で同じように活躍できる社会にするための男女共同参画社会基本法ができた。
 ただ今も、働く女性の給与の平均額は男性の七割にとどまる。女性は男性と比べて、正社員ではなく、パートやアルバイトなどの非正規社員として働く人の方が多いことなどが理由とみられる。皆さんが住む地域の大事なことを決める都道府県の知事や市町村長は、九割以上が男性だ。
 家庭の子育てや介護は女性の役割、と考える人も少なくない。二〇一六年の国の調査で、女性が育児や家事を担う時間は男性の五倍以上に。一九年の国の世論調査では、三人に一人が「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」と答えた。
 こうした男女の格差がどれくらい大きいかを国ごとに比較した「ジェンダーギャップ指数」で、日本は百五十六カ国中、格差が小さい方から数えて百二十位(二一年)と悪い方。国の世論調査でも、日本の社会は「男女平等」と思っている人は二割だけで、七割は「男性の方が優遇されている」と回答した。
 男女平等は、来月に始まる東京五輪の理念の一つでもある。男性学を研究する京都産業大教授の伊藤公雄さん(69)は「料理好きの男の子もいるし、リーダーシップを取るのが上手な女の子もいる」と指摘。「性別の枠にとらわれず、それぞれの個性を尊重した方が能力を生かせる」と話す。

◆皆さんの意見を送ってください

 性別による差を感じたことはありますか? どうしたら男女平等の社会になると思いますか? 皆さんの意見を送ってください。紙面で紹介したお子さんの中から抽選で図書カードをプレゼント。応募は〒460 8511 中日新聞(東京新聞)生活部「学ぶ」係=ファクス052(222)5284、メールseikatu@chunichi.co.jp=へ。URLから、ワークシート兼応募用紙もダウンロードできます。18日締め切り。
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