天安門事件の香港追悼集会 事件32年で初の中止 警察がビクトリア公園封鎖

2021年6月4日 23時29分
4日、封鎖されて人のいない香港中心部のビクトリア公園=AP

4日、封鎖されて人のいない香港中心部のビクトリア公園=AP

 【上海=白山泉】中国が民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から32年の4日、香港では民主派団体が犠牲者追悼のためビクトリア公園で毎年行ってきた大規模集会が初めて中止となった。警察は新型コロナウイルス対策を理由に昨年に続き集会を禁止。主催者は午後8時に各自でキャンドルをともし追悼するよう呼び掛けた。
 4日朝、警察は追悼集会を主催してきた民主派団体「支連会」の幹部ら2人を、禁止集会を宣伝した疑いで逮捕。同会秘書は香港メディアに「今年は合法的な追悼を呼び掛けている」と述べ、宣伝はしていないと主張した。
 香港メディアによると、警察は同日、約7000人の警官を動員し、ビクトリア公園前に20台以上の警察車両を配置して公園を封鎖した。周辺は人が少なく、リュックにろうそくを入れて進入しようとした中学生が警察から警告を受けた。
 支連会は89年5月、北京の天安門広場を占拠する学生の支援団体として発足し、31年間、集会を続けてきた。今年は集会を中止する一方、天安門事件の展示を行う「六四記念館」に献花台を設置。しかし、当局は「許可がない」として閉館に追い込むなど、事件を語り継ぐ活動を徹底して抑え込んでいる。
 同会の李卓人りたくじん主席は現在、一昨年の香港での反政府デモに関連して禁錮刑で服役中。李氏は香港紙の書面インタビューに「今年は塀の中でこの日を迎える。獄中でたばこに火を付けてキャンドルの代わりにしたい」との言葉を寄せた。

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