記者のつぶやき 水戸支局 松村真一郎 「『紙』と『足』の原発報道」

2021年6月9日 06時00分

あなたはどんなタイプの記者ですか―。
もしそう聞かれたら「真っ先に現場に行き、目で見たこと、耳で聞いたことを基に記事を書く」と答えます。
これまでも、事件や事故があれば誰よりも早く現場に行き現場の空気感を感じ取ることを心掛けてきました。
ですが、2019年8月に水戸支局に赴任し日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)を担当するようになってからは仕事ぶりが変わり、机で資料と向き合う時間が長くなりました。
特に、今年3月に水戸地裁が原電に運転差し止めを命じた判決の取材では
準備のために1カ月ほど前から裁判に関する資料を読み込みました。
原発の技術的な話から原告の住民たちが指摘した事故の想定、東海第二を取り巻く現状などあらゆる角度から理解するため、紙の資料を1日中読んだ日もありました。
ただ、新聞記事は資料をかいつまんで書くだけでは、説得力のない中身になってしまいます。
原発と関わる自治体の長や原発を危険だと思う住民、原発は必要だと主張する人に話を聞くため情報を足で稼ぐことも、記事の内容に厚みを持たせるためには必要です。
そのため、資料を読むとともに、人と会って話を聞くことも大切にしています。
読者が原発問題を身近に感じてもらえるように苦手なデスクワークとともに、これからも足を生かした原発報道に努めます。
※執筆記者の所属は2021年5月26日時点のものです。

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