菅原一秀前経産相を略式起訴 公選法違反の寄付疑惑で 確定なら公民権原則5年停止

2021年6月8日 21時30分
菅原一秀前経産相

菅原一秀前経産相

 自民党を離党した菅原一秀前経済産業相(59)=衆院議員を辞職=が選挙区内で有権者に計約80万円を寄付したとして、東京地検特捜部は8日、公選法違反(寄付の禁止)の罪で略式起訴した。当初の捜査で特捜部は不起訴(起訴猶予)としたが、検察審査会が「起訴相当」と議決したことを受けて再捜査し、判断を転換させた。
 特捜部は昨年来、秋元司衆院議員と吉川貴盛元農相を収賄罪で、河井克行元法相夫妻を公選法違反(買収)罪で起訴し、「桜を見る会」前日の夕食会を巡り安倍晋三前首相の公設第一秘書を政治資金規正法違反罪で略式起訴。大臣、副大臣経験者の立件は菅原氏を含め4人に上り、「政治とカネ」を巡る政治家の腐敗が改めて浮き彫りとなった。
 公選法は政治家による選挙区内での寄付を禁じており、罰則は50万円以下の罰金。国会議員は罰金以上の刑が確定すれば失職し、公民権が原則5年間停止となる。略式起訴は書面だけの審理で罰金刑を求める手続きだが、簡裁が「不相当」と判断すれば正式な裁判が開かれる。
 起訴状によると、2018年4月~19年10月、選挙区の東京都練馬区内の33団体と26人に、秘書を通じた香典の代理配布や祝儀などとして現金計53万円、故人の枕元に飾る枕花などとして生花20点(計約27万円相当)を寄付したとされる。
 特捜部は昨年6月、香典の代理配布など計30万円の寄付を認定したが、経産相を辞任したことなどを考慮し起訴を見送った。
 しかし、検察審査会は今年2月、検察は容疑内容を絞り込み過ぎだと批判した上で起訴相当と議決。特捜部の再捜査で、新たな現金配布疑惑が浮上した。
 菅原氏は今月1日、違法な寄付があったことを認め、離党届と議員辞職願を提出。自民党は2日に離党届を受理し、衆院は3日の本会議で辞職を許可した。

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