酒々井の民話、3冊の絵本セット 園児いる全世帯に町配布

2019年6月16日 02時00分

「しすいみんわ絵本」を園長たちに託した贈呈式=酒々井町役場で

 孝行息子が井戸からくんできた酒が、普通の人には水になる-。酒々井町の町名の由来とされるこの「酒の井伝説」などが題材の民話4編を収録した3冊の絵本セット「しすいみんわ絵本」を町が刊行し、園児がいる町内の全世帯349戸に無料で配った。 (小沢伸介)
 紹介している民話は「酒の井」のほか、冠婚葬祭の道具類を借りられる洞穴の話「カンカンムロ」、小僧が京都を1日で往復して祇園祭を見物したという「小僧と天狗(てんぐ)」、実在したとされている美しい桜の木にまつわる「文殊寺の桜」。
 江戸時代の佐倉藩士や町人の記録、大正時代に印旛郡史でまとめられた話など、町内ではこれまで184の民話や伝承が確認されている。絵本化に向けて町民有志がボランティアで集まり、比較的有名な物語で、絵にするとインパクトがあるものを選んだ。
 酒々井紙芝居の会の木谷靖さん(78)は「絵本の編さんは、民話の舞台の現地踏査にも行くなど楽しい作業だった。まだまだいい素材があるので続編を発行してもらい、絵本を通じて町の良さや歴史をより深く知ってほしい」と話す。
 絵本作りは、町制施行130周年記念事業の一つに位置付け、国の地方創生推進交付金を活用して取り組んだ。2300部刷り、町内の保育園、幼稚園、こども園を通じて家庭に配布したほか、印旛郡内の図書館、医院、歯科医院などにも贈る。今後、10冊まで増やしていく方針だ。
 町役場で贈呈式があり、小坂泰久町長は「町には素晴らしい文化があり、未来を担う子どもたちへの贈り物になるよう、思いを込めて絵本を作製した」とあいさつした。
 酒々井幼稚園の木内秀樹園長(62)は「絵本の舞台を歩いてみたり、学習帳をつくったりして酒々井に伝わる民話を大切にしていきたい」、昭苑こども園の堀口義也園長(56)は「3冊とも素晴らしい完成度で、興味深い内容。毎月のお誕生会で1話ずつ読み聞かせていきたい」と喜んだ。
 絵本刊行の関連イベントとして、20日まで同町中央台のプリミエール酒々井でパネル展、22~30日に同町馬橋の酒々井まがり家ギャラリーで原画展を開く。月曜休み。
 問い合わせは町総務課政策秘書室=電043(496)1171=へ。

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