米上院、対中包括競争法案を可決 北京冬季五輪の「外交的ボイコット」も

2021年6月9日 10時55分
 【ワシントン=金杉貴雄】米上院は8日、中国との覇権争いで米国の競争力を高める包括法案「米国イノベーション(技術革新)競争法案」を超党派の賛成多数で可決した。ハイテク分野への巨額投資や中国の不公正な国家主導の経済政策に制裁を科すことなどを求め、新疆ウイグル自治区などの人権問題を重視し、北京冬季五輪で外交団を派遣しない「外交的ボイコット」を提唱している。
 法案では、自動車、スマートフォンなど幅広い分野で重要となる半導体の国内製造補助のため、5年で500億ドル(約5兆5000億円)以上を充て、人工知能などの10分野にも290億ドルを投じるとした。
 さらに知的財産の窃取や技術移転の強制など不公正な慣行を続ける中国の国有企業のリストを公表し、米国の企業秘密を盗んで利益を得た個人や団体に、あらゆる範囲の権限を行使することを大統領に求めている。
 下院には別の対中競争法案が提出されていて、両院が調整し一本化するとみられる。成立すれば、中国との競争を最優先の課題として重視するバイデン政権への後押しとなる。バイデン大統領は8日の声明で「この重要な法案に関し下院と協力し、できるだけ早く署名したい」と歓迎した。

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