一橋大運動部で活躍 戦没選手の足跡紹介 国立市公民館で企画展

2021年6月10日 07時12分

来場者に展示内容を説明する竹内雄介さん(右)=国立市で

 一橋大(旧東京商科大)の運動部で活躍し、戦争で犠牲になった学生と卒業生の足跡をたどる企画展「戦争と一橋生(いっきょうせい)〜一橋の戦没アスリートたち〜」が、国立市公民館で開かれている。1932年ロサンゼルス五輪のホッケーで銀メダルを獲得した柴田勝見さんら16人の生涯を紹介している。17日まで。入場無料。今週末には朗読劇動画を配信する。 (服部展和)
 東京五輪・パラリンピックに合わせ、平和の大切さを考えてもらおうと市が企画。展示したパネルは、卒業生有志の組織で戦没学友の調査を続ける「一橋いしぶみの会」が作った。
 日中戦争や太平洋戦争で犠牲になった学生と卒業生は八百三十人余り。柴田さんと三六年ベルリン五輪・ホッケー代表の脇坂貞夫さんのオリンピアン二人が含まれる。日中戦争で返上された四〇年の「幻の東京五輪」でホッケーに出場予定だった竹本克己さんはシベリア抑留で亡くなった。
 柴田さんは二六年に入学し、ホッケー部を全国レベルの強豪に押し上げた。卒業後にロサンゼルス五輪に出場。四二年に出征し、中国山東省で戦死した。三十二歳だった。出征前の日記には長女のランドセルを買い、入学式に参列したことなど日常の出来事をつづり、戦地でも日々の行動を克明に記していた。
 一橋いしぶみの会は演劇部員らと協力し、日記を基に柴田さんの生涯をたどる朗読劇動画(約三十五分)と、十六人のうち九人の生涯を紹介する動画(約四十五分)を制作。十二、十三両日にオンラインで開催される大学祭「KODAIRA祭」で無料配信する。

朗読劇の動画の一場面(一橋いしぶみの会提供)

 十三日午前十時半から、十六日午後二時半からの二回、朗読劇動画の上映・トークイベント(要予約)も市公民館で開催。二十一日に旧国立駅舎で開かれる「くにたち平和の日展」でもパネルを展示する。
 一橋いしぶみの会の世話人代表、竹内雄介さん(70)は「悲劇を繰り返してはならないことを改めて心に刻んでほしい」と話す。
 動画上映・トークイベントの予約と問い合わせは竹内さん=電080(3797)9988=へ。

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