東海村長選 山田氏、3選出馬表明 東海第二再稼働 是非示さない意向

2021年6月10日 07時42分

一般質問で東海村長選への立候補を表明する山田修村長=同村議会議場で

 日本原子力発電東海第二原発が立地する東海村の山田修村長(60)は九日、定例村議会一般質問で、任期満了(九月二十日)に伴う村長選に三選を目指して立候補する意向を表明した。山田氏は再稼働の是非について、判断要素となる住民の意向把握や事故時の避難計画策定が終わっていないとして、選挙戦を通じて明確にしない意向を示した。 (松村真一郎)
 次期村長選に立候補を表明するのは、山田氏が初めて。再稼働反対の村議の一部は対抗馬擁立を検討しているが、現時点で有力な名前は挙がっておらず、無投票の可能性もある。
 村は、東海第二の再稼働の際に事前了解が求められる六市村の一つ。山田氏は村長就任以来、再稼働に中立の立場を取ってきたが、二〇一九年十月発行の原子力業界誌で、再稼働に前向きと取れる発言をし、反対する住民の反発を招いた。
 原電は、再稼働に向けた事故対策工事を二二年十二月に完了予定としており、村長は次の任期中に再稼働の是非の判断を迫られる可能性がある。
 山田氏はこの日の村議会で、舛井文夫氏(新政とうかい)の一般質問に答え、立候補の理由について「多くの村民が誇れる街づくりに全力で取り組む。人口減少の流れを止め、村内への若い世代の転入増加を目指したい」と強調した。
 山田氏は水戸市出身。高崎経済大卒業後、県職員を経て、一〇年四月に副村長に就任。一三年九月の村長選で、再稼働に反対していた村上達也前村長の後継指名を受けて初当選。一七年の村長選は無投票で再選した。

◆東海第二再稼働 住民の意向把握 手法決まらず

 東海村長選に立候補する意向を明らかにした山田修村長は、東海第二原発の再稼働の是非を判断するために、住民の意向を把握するとしている。だが、明確な手法はまだ決まっていない。
 村は昨年十二月から、無作為抽出された村民が、再稼働について議論する「自分ごと化会議」を開催している。会議の運営は政策シンクタンク「構想日本」(東京都)に一任し、参加する村民の意見を基に議論が進められている。
 自分ごと化会議は、山田氏が東海第二に関する村内の議論を活発化させるために、先行事例である松江市での取り組みに目を付け、実現させた事業だ。
 山田氏は当初「住民の意向把握を構成する一つの材料として、会議を成功させたい」と民意を集約するために開催するかのような発言をしていたが、会議開始直前に「会議の意見は(自分の)判断に直結しない」とトーンダウンしていた。
 住民の意見をまとめる手法としてはアンケートなどが考えられるが、現時点で決まっていない。この日も「自分ごと化会議は一つの結論であって、判断には直結しない。住民意向把握の方法は具体的に示せる状況ではない」と明言を避けた。

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