ナバリヌイ氏の団体を過激派に指定 「イスラム国」などと同類の危険組織扱い 選挙への参加禁止に

2021年6月10日 22時16分
団体の過激派指定への見解をつづったナバリヌイ氏のインスタグラム投稿(スクリーンショット)

団体の過激派指定への見解をつづったナバリヌイ氏のインスタグラム投稿(スクリーンショット)

 【モスクワ=小柳悠志】ロシアのプーチン政権が9月の下院選を前に反政権派の排除を加速させている。モスクワの裁判所は9日、収監中の民主派野党指導者ナバリヌイ氏(45)が率いる「反汚職基金」などの団体を過激派組織に指定すると決定した。これらの団体の活動は違法となり、ナバリヌイ氏の側近や支援者も選挙への立候補ができなくなる見通しだ。
 ナバリヌイ氏は決定について「汚職こそが国家権力の源。汚職と闘う者らは、過激派と扱われる」とインスタグラムで批判した。過激派指定は検察が4月に提起し裁判所が非公開で審理していた。ただ司法機関は事実上、政権の統制下にあり、過激派指定は時間の問題だった。
 反汚職基金などは今後、「イスラム国」(IS)などと同類の危険組織として扱われ、情報発信や資金の移動、選挙への参加が禁じられる。ナバリヌイ氏側は決定を不服として、欧州人権裁判所(仏ストラスブール)に申し立てる構えだが、ロシア側が決定を覆す可能性は低い。
 今回の過激派指定に対し、米欧諸国では批判の声が上がっている。バイデン米大統領は、16日にスイスで開催する米ロ首脳会談で、プーチン大統領に対しナバリヌイ氏ら民主派への弾圧に懸念を表明するとみられている。
 ロシアでは、著名な野党活動家であるグトコフ元下院議員が6日、当局の圧力を受けて出国を余儀なくされるなど、政権と距離を置く政治家に対する弾圧が顕著になっている。

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