在日クルド人、等身大の姿 難民の日に合わせ川口で企画展 オンラインも 映像、写真、講演で伝える

2021年6月11日 07時10分
 川口市周辺に暮らすクルド難民を、私たちはどれだけ知っているだろうか。そんな問いを投げかける「在日クルド人の現在2021展」が、同市内で開かれている。トルコでの迫害と来日後の不安定な生活、その中で営まれる日常−。同じ地域社会に生きる隣人の等身大の姿を、写真展や講演会、映画上映会を通して伝える。 (近藤統義)

トルコ当局の爆撃を受け、安全な地区へ避難してきたクルド人たち(©Refik Tekin)

 市立アートギャラリー・アトリア(同市並木元町)には四人の作家が出展。このうち久保田徹さん(25)が撮影したドキュメンタリー映像は、県外への移動が許されない仮放免の男性に密着している。自粛生活が続くコロナ禍のずっと前から、「自由を奪われた存在が近くにいる」という事実を突きつける。
 場所や空間全体を作品として表現するインスタレーションを発表したのは、映像作家の中島夏樹さん(26)。トルコのクルド人居住地で人々が羊を放牧する風景と、解体工事の仕事で重機を操る日本での対照的な姿を、スクリーンに映像で浮かべた。
 エムギャラリー(同市幸町)にも海外の写真家二人の作品を展示した。トルコ当局からの攻撃を受け、避難を迫られる市民の苦難を捉えている。

解体現場で働くクルド人たち(©Federico Borella)

 両会場とも入場無料で、十三日まで。主催は支援団体の「クルドを知る会」「クルド人難民Mさんを支援する会」などでつくる実行委員会。二十日の「世界難民の日」に合わせて企画した。
 トルコでのクルド人虐殺事件を追った、ジャーナリスト舟越美夏さんのオンライン講演会は十一日午後七時から。クルド人の吟遊詩人を巡るドキュメンタリー映画の上映会は二十日午後二時半から、同市上青木のSKIPシティで。いずれも参加費五百円。問い合わせは実行委=電090(4900)4016=へ。

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