生乾き臭の防止 洗濯前から勝負 梅雨時のコツをプロが伝授 ぬれた物は分ける/月1の洗濯槽掃除

2021年6月11日 07時24分
 今年も洗濯に悩む季節がやって来た。洗濯物は日光の下でパリッと乾かしたいが、梅雨の時季はなかなかそうもいかない。部屋干しだと生乾きや嫌な臭いも残りがちだ。どうしたら室内に干しても臭わず、効率よく乾かすことができるのか。「洗濯のプロ」に教えてもらった。 (熊崎未奈)
 ガス機器大手のリンナイ(名古屋市)が四月、二十〜六十代の男女千人に聞いた調査によると、梅雨時の洗濯の悩みで、最も多かったのは「乾きづらい」。次いで「生乾き臭がする」「衣類のカビ」が続いた。
 部屋干しで洗濯物を早く乾かすポイントは? 横浜市でクリーニング店を営み、著名人の衣装クリーニングも担当するプロ集団「洗濯ブラザーズ」の茂木貴史さん(43)は、「風」「熱」「湿度」の三つを挙げる。
 中でも重要なのが、湿度だ。なるべく室内の湿度を40%以内に下げる。エアコンのドライ機能より、除湿器を使う方が湿度は下がりやすい。その上で、干した洗濯物に扇風機などで風を当てる。気温の高い今の時季、熱は気にしなくていいが、エアコンの温度は二七度くらいに設定しよう。
 干す場所は、家の中で一番狭い部屋がお薦め。広い部屋より湿度や温度がコントロールしやすいからだ。湿気は下にたまりやすいので、できるだけ高いところに干すのがいい。洗濯物の間隔はこぶし一つ分空け、特に下の方の風通しを良くする。
 茂木さんは「周囲に湿気が残っていると乾きにくい。臭いの原因となる菌は水分を好み、湿気によって増殖するので、湿度を効率的に除き、なるべく短時間で乾かすことが大事」と指摘する。
 嫌な臭いを防ぐには「洗濯前の習慣も変えないといけない」と茂木さん。使ったバスタオルや汗をかいた衣服をぬれたまま長時間放置しないように気を付けたい。菌は時間とともに増殖する。すぐ洗えない場合は、ハンガーに掛けるなどして軽く乾かしておく。洗濯前の物を保管する際は、乾いた物とぬれた物は分けよう。洗濯機の中に入れっぱなしにせず、通気性のよい洗濯かごを使うといい。
 洗濯槽には菌がすみ着いている。梅雨の時季は特に菌が発生しやすく、洋服に移って臭いの原因になる。月一回は槽も洗浄するようにしたい。
 洗濯の仕方も重要だ。しっかり洗えていないと、臭いのもととなる菌が残る。茂木さんによると、最近の国内メーカーの洗濯機は、節水のため、初期設定では使う水の量が少なめになっている。そのままでは、すすぎが不十分になり、汚れが残ってしまう恐れも。ドラム式の場合は最大の水量、縦型の場合は洗濯物と水面の間がこぶし一つ分くらいの水量になるよう設定するといい。
 使用する洗剤や柔軟剤はメーカーの表示に従い、適量を守ろう。「洗剤が多いとすすぎ切れず、衣服に残ってしまう。入れすぎは逆効果」と茂木さん。水と洗剤を先に混ぜてから洗濯物を入れると、洗剤が行き渡りやすくなる。
 人数の少ない世帯でも、洗濯は毎日するのが理想的だ。「雨で外に干せなくても、室内に干せる環境さえ整えれば、時間を選ばず洗濯できるようになる。むしろ便利です」

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