改正国民投票法が成立 自民、公明、維新など共同提出から3年…コロナ禍便乗に批判も

2021年6月11日 12時34分

憲法改正の手続きを定める改正国民投票法が賛成多数で可決、成立した参院本会議

 改憲手続きを定める改正国民投票法は11日昼の参院本会議で、共産党を除く与野党の賛成多数で可決、成立した。菅義偉首相は「憲法改正の議論を進める最初の一歩」と位置付け、自民党などは9条への自衛隊明記や緊急事態条項の新設などに向けた具体的な検討に着手する構えだ。だが、新型コロナウイルス禍に乗じる形で改憲論議の加速化を図ることには世論の批判が根強く、国会前では再三、市民団体などが抗議活動を展開した。 (山口哲人)

◆自民は改憲議論本格化狙う

 改正案は投票環境の整備を目的に、駅や商業施設への「共通投票所」設置を可能にしたり、洋上投票の対象を拡大したりするなど、先に改正された公職選挙法と同様の7項目の見直しを行う内容。衆院憲法審査会での採決時の修正で付則が加わり、法施行後3年をめどにテレビなどのCMや運動資金に関する規制を検討し、必要な措置を講じることが明記された。参院本会議の採決では自民、立民などが賛成し、共産党は反対した。
 自民、公明両党や日本維新の会などが改正案を共同提出したのは2018年6月。成立まで約3年、9国会を要した。自民党と立憲民主党が先月、今国会中に成立させることで合意した。
 自民党などは、今回の改正で改憲発議に向けた環境が整うとして、今後は国会に提出する改憲原案策定の議論を本格化させたい考え。同党内には、コロナ禍を踏まえ、感染症流行時に私権制限を強める根拠として緊急事態条項の新設を求める意見が多い。

◆立民はCM規制などの議論の優先を訴える

 一方、立民などは7項目の見直しだけで国民投票の公平性や公正性は担保できないと主張。付則に盛り込まれたCM規制などの結論が出ない限り、具体的な改憲論議や改憲案の国会発議は控えるべきだと訴えている。

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