《ようこそ!マイホームタウン》岸谷 香×都立大学駅・小学校時代の思い出が詰まった場所

2021年6月23日 10時00分

子どもの頃に引っ越してきた街


「あ、ここって前はカニ料理のお店だったよね?! LINDBERGの渡瀬マキちゃんとよく集合していたお店なんです」「この先って、たしか『めぐろパーシモンホール』ですよね?」
 街歩きを楽しみながら、思い入れのある場所を教えてくれた岸谷香さん。日本を代表するガールズロックバンド、プリンセス プリンセスのボーカルとして人気を博したのはもちろん、他アーティストへの楽曲提供や音楽プロデュースなどでも活躍。現在もライブや楽曲リリースといった音楽活動をマイペースに行っている。そんな岸谷さんが思い出の街として挙げたのは都立大学駅(以下、都立大)だ。
「小学2年生のときに引っ越してきた街なんです。当時、碑文谷に大きなスーパーができたんですよね。その頃は大型商業施設って、とても画期的だったんですよ。ステーキ屋さんが入っていて、家族でよく行った記憶があります」
 小学生当時、土曜日の午前授業が終わったあとは、同じ方面に住んでいる友達と、空き地に秘密基地を作って遊んでいたと話す岸谷さん。そのエピソードを聞き、幼少期からエネルギッシュな子だったのかと尋ねてみると……。
「小学校に入学前のことですが、入学式にちゃんと返事ができるように母と一緒に練習していました。今でこそ観客の前で歌っていますが、その頃は、人前で元気に「はい!」って言えないような子だったんですよ。性格が変わり始めたのは、小学3年生のとき。学年1クラスだったのでクラス替えがなかったのですが、担任が国語の先生に変わったんです。その先生に言葉使いで褒められたりとか、あとは好きな男の子ができたりとか。そうしたきっかけが積み重なって、一段階ずつ明るい性格に変わっていきました」

今の音楽活動につながった原点


 また、幼稚園の頃から始めたというピアノも、自分らしさを発揮する力になってくれたという。
「家にアップライトピアノがあったんですよね。最初は母に習っていましたが、そのあと近所のピアノの先生のところに通っていました。都立大に引っ越す前は三軒茶屋あたりの社宅に住んでいたのですが、社宅に藝大声楽科の先生がいたので、次はその先生に教わることにしたんです。素晴らしい先生でした。習い始める前に「香ちゃんは将来プロになりたい?」と聞かれて、私は「いいえ」と答えたんです。そしたら、「じゃあ楽しいことをしていきましょう」って言ってくれて。その言葉でとてもうれしくなったのを覚えています。練習して行かなくても怒られなかったですし(笑)。あとは、音痴だから歌も習ってきなさいと母に言われて、歌も教わりました。それがのちに、私の相対音感をつくってくれたんじゃないかと思っています」
 その後、都立大に引っ越してからも、先生にピアノを教わるためバスで通っていたと話す岸谷さん。小学校もバス通学だったので、距離があっても移動は慣れていて苦にはならなかったそうだ。そうして、ピアノが得意だったことから、校内で合唱があるときには伴奏者として選ばれるようになり、「ピアノが弾ける」ということが個性として、自他ともに認識されるようになっていった。
「小学校の卒業式のときにも伴奏者に選ばれたんです。「奥居さん(旧姓)といったらピアノ」とみんなに思われるようになりました。それが中学校に進学して、先輩から軽音部に誘われるきっかけにもなりました。ピアノが弾けるという理由で、シンセサイザーを弾いたりして。それが後々の音楽活動へとつながっているから不思議ですね」

あの頃の思い出がどんどん溢れてくる


 現在は都立大を訪れることも少なくなったというが、都立大というととにかく思い出すのは小学生の自分だという。駅前にあったラーメン屋さんにお母さんと行ったことや、お母さんがいつも食べていたのが塩ラーメンだったこと。ラーメンを食べたあとは近くの喫茶店に行き、いつもコーヒーゼリーを食べていたこと。駅前の本屋さんでは、岸谷さんが唯一はまった漫画『はいからさんが通る』を買って読んだこと……。家族との思い出も友達との思い出も、この街にたくさん詰まっているようで、たくさんのエピソードが溢れてくる。
「小学5年生くらいのときに、当時では珍しく、コンビニが都立大の駅のロータリー近くにできたんです。コンビニという呼び方ではなかったと思いますが、夜遅くまでやっているお店でした。私は駅前の塾に自転車で通っていたんですが、近所の大野君っていう友達と塾が一緒で。塾の帰りにそのコンビニに寄っていました。でも子どもだったからお金もなかったので、アーモンドキャラメルを2人で買って、自転車で一緒に帰ったのを覚えています。懐かしいですし、楽しかったです。思い出はほじくればどんどん出てきますね。都立大は私にとって、小学校時代の思い出でいっぱいの街です」
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◇都立大学駅図鑑 岸谷香さんオススメスポット


東急ストア都立大学店
都立大学駅目の前にある、地域住民御用達のスーパーマーケット。「東急ストアは唯一子どもの頃からあるお店です。サンジェルマンというパン屋のマヨナンロールが好きでよく買っていました」
東京都目黒区中根1-4-3
東急ストア都立大学


めぐろパーシモンホール
柿の木坂地区にある、都立大学跡地に建てられた芸術文化の拠点になっているホール。「息子が通っていた小学校がこの近くにあったので、ここで息子が発表会をした思い出があります」
東京都目黒区八雲1-1-1
めぐろパーシモンホール
※新型コロナウィルス感染症の影響で、掲載したお店や施設の臨時休業および、営業時間などが変更になる場合がございます。事前にご確認ください。
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締め切りは2021年7月27日(火)まで。
なお、当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

◇PROFILE
岸谷 香
1996年5月31日、武道館公演をもってプリンセス プリンセスを解散。
1996年結婚。翌年、奥居香ソロとしてシングル「ハッピーマン」を発売し、ソロ活動をスタート。
2001年子供を授かったことをきっかけに岸谷香に改名。その後13年間は育児を中心とする生活が続いた。2012年、東日本大震災復興支援の為、16年振りにプリンセス プリンセスを一年限定で再結成。
2014年より、ソロ活動を本格的にスタートさせ、数々のライブ活動を実施。ガールズバンドプロジェクトを立ち上げ、ミニアルバム「Unlock the girls」をリリースしたり、豊洲PITにて、東日本大震災復興支援ライブを行ったりもした。
2021年2月にはミニアルバム「Unlock the girls3-STAY BLUE」を発売。
2021年7月からは「KAORI PARADISE 2021」ひとり弾き語りツアーを予定している。

◇お知らせ
レギュラー
・ラジオNHK-FM「岸谷香Unlock the heart」
毎週金曜23:00〜スタート
・ニッポン放送「オールナイトニッポンMUSIC10」
毎月第四水曜日22:00~スタート
東京新聞webにて、エッセー「東京 MY STORY」を連載中。
50数年間、一度も東京から離れたことのない生粋の東京っ子という
岸谷香さんが、自らの体験や大切な思い出を振り返りながら書き綴る
連載エッセーです。
毎月第2・第4水曜日に更新。連載エッセーはこちら。

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