改正国民投票法が成立、コロナ禍で議論尽くさずと批判も

2021年6月11日 20時09分
憲法改正の手続きを定める改正国民投票法が賛成多数で可決、成立した参院本会議

憲法改正の手続きを定める改正国民投票法が賛成多数で可決、成立した参院本会議

 改憲手続きを定める改正国民投票法は11日の参院本会議で、自民、立憲民主両党などの賛成多数で可決、成立した。国会が改憲案を発議し、国民投票を行う場合の投票環境を向上させるための法改正だが、投票所の削減につながるなど、投票時の利便性を低下させる懸念も指摘される。新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、議論を尽くさずに成立させたとの批判も出ている。
 採決では公明、日本維新の会、国民民主各党なども賛成。共産党やれいわ新選組は反対した。
 改正法は2018年に自民、公明、維新などが共同提出し、8国会にわたって継続審議となっていた。駅や商業施設への「共通投票所」設置を可能にし、洋上投票の対象を拡大するなど、先の公職選挙法改正に合わせて7項目を見直す。衆院憲法審査会での採決時の修正で、施行後3年をめどにテレビCMやインターネット広告の規制について必要な措置を講じることが付則に盛り込まれた。公布から3カ月後に施行される。
 改正法の成立について、菅義偉首相は「憲法改正の議論を進める最初の一歩」と指摘。改憲に積極的な各党は、改憲原案の国会提出に向けて具体的な改憲論議を進めたい考え。自民党は、9条への自衛隊明記などのほか、コロナ禍を機に緊急事態条項の創設に理解を求めていく方針。下村博文政調会長は11日、「コロナ禍で緊急事態への国民の意識が変化し、大勢が憲法上の対応を求めている」と強調した。
 立民は、今回の改正では国民投票の公平性や公正性を十分担保できず、さらなる措置を講じる必要があると主張。CM規制などの結論が出ない限り、具体的な改憲論議や改憲案の発議は控えるべきだと訴えている。〓(山口哲人)

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