EUが7月からコロナ証明書を正式導入、観光再生も…よぎる「昨夏の失敗」

2021年6月15日 22時18分
クロアチアの空港で導入されているデジタル証明書を使った入国審査=©European Union, 2021

クロアチアの空港で導入されているデジタル証明書を使った入国審査=©European Union, 2021

 【パリ=谷悠己】欧州連合(EU)は14日、新型コロナウイルスのワクチン接種やPCR検査の陰性を示し加盟国間の移動を容易にするデジタル証明書を、7月1日から導入することを正式発表した。夏の観光シーズンに向けた準備が各国で進む中、専門家は感染拡大を招いた昨夏の二の舞いを警戒している。
 スマートフォン内のQRコードを空港などで提示することで、各国がそれぞれの様式で求める入国証明などが不要になる。既に13カ国が先行導入しているが、7月から全加盟国で一斉に使えるようになる。
 フォンデアライエン欧州委員長は14日の会見で「ワクチン接種の進展とデジタル証明書によって、夏を楽しむ期待が持てるようになった。これこそが開かれた欧州だ」と述べた。
 欧州の感染状況は改善傾向にある。世界保健機関(WHO)欧州地域事務局によると、管轄する53カ国の6月第1週の合計新規感染者は36万8000人で、4月の第3波ピーク時の5分の1まで減少した。多くの国が観光客に国境を開放し、11日に開幕したサッカー欧州選手権では10カ国の11会場が数万人規模の観衆を受け入れる。
 10日に会見したWHOのクルーゲ同地域事務局長は「観光や大規模スポーツイベントにより、人の流れが増加している」と指摘。開放的になりすぎ各国での感染第2波につながった昨夏を振り返って「同じ失敗を繰り返すべきではない」と述べ、注意を呼びかけた。

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