両毛新聞、89年の歴史に幕 再刊もコロナ禍の影響で

2021年6月16日 07時43分

両毛新聞休刊を伝える15日の紙面

 足利市民に親しまれてきた夕刊紙「日刊両毛新聞」が十五日号を最後に休刊した。同紙は昨年五月に経営難で一時休刊し、新たな経営者の下で三カ月後に再刊した。新型コロナウイルス感染症の影響で広告収入が落ち込み、購読者も伸び悩んだことで新聞発行の継続を断念したという。
 最後のトップ見出しは「89年の歴史に幕引き」。川島順一社長(52)の執筆で「突然のご報告となり恐縮」と前置きし、「社員一丸となって奮闘してきたが、継続は困難と判断した」と説明した。六月分の購読料は請求しないという。
 同紙は一九三二年創刊の「足利日報」が前身。四六年に現在の名称となり、足利市周辺で夕刊宅配を行ってきた。部数は約三千部。
 昨年五月の休刊時に「意欲ある人に経営権を譲りたい」という旧経営陣の言葉を本紙報道で目にし、名乗りを上げたのが川島社長だった。経営者として十カ月間を振り返った川島社長は「地域ニュースを伝える使命を果たせなくなり、責任を痛感する」と語った。
 二十年以上同紙を愛読してきた同市利保町の石川勝さん(66)は「地域のリーダーや商店主らの声を率直に伝える紙面から街の空気を感じてきた。残念だ」と話した。(梅村武史)

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