国民民主・山尾志桜里氏が「政治家に一区切り」と表明 自身のSNSで次期衆院選不出馬の意向明かす

2021年6月17日 17時12分
「皆さまへのメッセージ」として自身のSNSで移行を発表した山尾志桜里氏

「皆さまへのメッセージ」として自身のSNSで移行を発表した山尾志桜里氏

 国民民主党の山尾志桜里衆院議員(46)=愛知7区=は17日、秋までに行われる次期衆院選に立候補しないことを明らかにした。自身のホームページ(HP)に動画などを掲載した。
 山尾氏は「政治家とは別の立場で新しくスタートしたいことがある。今回の任期を政治家としての一区切りとしたい」と語り、内定している衆院選比例代表東京ブロックからの立候補を辞退する意向を表明した。
 その上で「政治家一筋というキャリアが標準モデルとなっていることに何度も違和感を覚えた。永田町に一番必要なのはプレーヤーの交代だ」と主張。国会議員の在職年数制限の導入などの必要性を訴え、自ら実践する考えを示した。
 今後の対応については「新しく挑戦したいことなどは、任期を全うしてからお伝えする」と述べるにとどめ、記者会見などは行わなかった。
 山尾氏は検察官出身で、名古屋地検岡崎支部などに勤務。2009年8月の衆院選愛知7区に旧民主党から出馬して初当選し、3期目。昨年3月に立憲民主党を離党後、同年7月に国民民主党入りした。既婚男性との交際疑惑や、国会議員に与えられる公務用のJR無料パスの不適切な使用を批判されたこともあった。(生島章弘)
   ◇   ◇
 山尾志桜里氏が自身のSNS「note」で発表した「皆さまへのメッセージ」全文は以下通り。
国会が閉会しました。
コロナ禍こそ、法律を作ったり、行政をチェックしたりするために、国会を開いておかなければいけないのに、延長が認められなかったのは残念なことです。
なんとか閉会中でも、国会議員である以上は、工夫をして、やるべき仕事をしっかりやっていきたいと思っています。
ただ、私には政治家とは別の立場で新しくスタートしたいことがあります。
そこで、今回の任期を政治家としての一区切りとしたいと思います。
2009年に国会議員となって12年、現職としては10年務めたことになります。
微力ながら10年間でいくつかの役割は果たすことができました。
一方、10年かけてできなかったことは、次の10年でもできないと感じます。
 
政治家という仕事を経験し、政治家一筋というキャリアが標準モデルとなっていることに何度も違和感を覚えました。
政治家以外にもやれることがあり、やりたいことがある人こそが、期間限定で政治家をやるようになるといい、そう確信しました。
そういう人たちは、次の選挙のために必死になる労力と時間を、きっちり任期中の仕事に振り向けられるからです。
永田町に一番必要なのはプレーヤーの交代です。
現職がいても毎回予備選をやること。
そして議員任期を制限すること。
新陳代謝をシステム化するには、この2つで必要十分。
そう思って私なりに様々な場面で提案してきましたが、実現まではまだ時間がかりそうです。
ということで、まずは私自身が、この3期10年で区切りをつけようと思います。
別の場所からやってきて、次の場所へと去っていく。
これが当たり前のキャリアの一つになるといいな、と思います。
 
そして、新しく挑戦したいこと、そのフィールドとしての次の場所については、しっかりと任期を全うしてから、自分なりの方法でお伝えします。
ただ、今もこれからも変わらない自分の目標がひとつあります。
それは「自由と民主主義と法の支配」を、この日本に、自分たちの力でしっかり根付かせることです。
日本はそもそも自由に対する渇望が薄い社会です。
そこにコロナ禍と権威主義の圧力が加わって、日本ばかりか世界中で「自由」の地盤沈下が起こっています。
この沈んだ「自由のライン」をデフォルトにしないために、むしろ今こそ高く手を伸ばして「自由のライン」を持ち上げる必要を痛感しています。
民主主義=選挙という図式を卒業して、選挙以外の政治参加の新しいルートをつくっていくことも大切です。
せっかくのデジタル技術を、民主主義の敵ではなく味方にしながら、政治家以外の人たちにどれだけ政治に幅広く関わってもらえるか。ここが、これからの国家の成熟度を左右する大きなテーマです。
そして、コロナ禍。
補償も効果も法の根拠もあやふやな人権制限がまかりとおっています。
日本の「ゆるふわ立憲主義」の負の側面があらわになったからこそ、この問題を社会全体で共有し、しっかり検証して、人の支配・空気の支配から法の支配への転換点にしたい。
自由と民主主義、そして法の支配。
こうした価値は毎日の暮らしや幸せを目に見えない形で支えています。
だから、失ったことに気づく前に、獲得する努力をひたすら重ねていく必要があって、それはライフワークとするに値する仕事だと思っています。
だからこそ、これまで立憲的改憲や人権外交に取り組んできましたし、これからもその気持ちは変わりません。
そして、この目標は、政治という磁場から離れた方がよりよく実現できると思うようになったのです。
というわけで、次の選挙に出ることはありません。
その分、残された大切な任期を使って、しっかり権力を統制できる憲法の緊急事態条項案をつくったり、先日、党でまとめた人権侵害対処法を条文案にブラッシュアップしたり、優先順位の高い立法作業に腰をすえて取り組むつもりです。
出来上がった条文案については、どなたでも、どの政党にも参考にしていただけるように、SNSなどでアップしていきます。
それではまた!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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