菅首相「プライドでも経済でもない」という、リスク下で有観客五輪開催の理由は? “安全安心”の具体策は示さず 

2021年6月17日 22時15分
会見する菅義偉首相

会見する菅義偉首相

 菅義偉首相は17日の記者会見で、東京五輪・パラリンピック大会に国内観客を入れて開催する方針を明らかにした。開催に伴って会場周辺で人出が増え、新型コロナウイルスの感染が拡大するリスクへの対応や、安全安心の根拠を示すよう求めた本紙の質問には、具体策を示さなかった。
 首相は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の解除後も1カ月程度、イベントの参加人数の上限を1万人とする政府方針に触れ「大会の人数上限はこうしたルールに基づいて決定される」と明言した。政府と東京都、大会組織委、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議で近く決定する。
 観戦に関して「会場に来る観客は常時マスクをして、大声の応援は禁止される。会場に直行直帰することも大事だ。大会組織委がガイドラインをつくる」と指摘。本紙は人出が増えるリスクや対策を聞いたが、首相は明確に答えなかった。
 首相は会見で、政府の対策で感染を減らすことができるかデータで示すよう求められたが、選手や関係者への検査とワクチン接種などの徹底を強調しただけで、具体的な数値は示さなかった。リスクがある中で五輪開催を目指す理由について「ノーと言えないのか、プライドか、経済の理由か」と問われたが「ノーでも、プライドでも、経済でもない。感染対策を講じられるからだ」と反論した。
 同席した政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「人流増が続いており、お盆や夏休みが感染拡大の要因になることは分かっている。リバウンドが起きる要素があると認識することが大事だ」と指摘した。(上野実輝彦)

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