<新型コロナ>分科会、「東京」に議論集中 緊急事態宣言解除後のリバウンドに危機感 

2021年6月17日 20時54分
 政府が沖縄を除く9都道府県の緊急事態宣言の解除を諮問した17日の政府の基本的対処方針分科会では、議論の大半が、東京都の宣言解除の是非に費やされた。(藤川大樹、沢田千秋、原田遼、土門哲雄)
 東京は人出が増え、日々の新規感染者数が下げ止まっている。「感染対策を強めた方がよい」「宣言を延長すべきだ」という意見が相次ぎ、舘田一博・東邦大教授は「早晩リバウンド(感染再拡大)が起きる可能性が高いという危機感は(全メンバーが)共有している」と話した。
 2度目の宣言では、解除された3月22日の新規感染者は187人。解除の時点で増加傾向にあったが、そのまま毎週1.1~1.2倍の勢いで増え、4月12日にまん延防止等重点措置、同25日に3度目の緊急事態宣言発令に追い込まれた。
 今回も、2度目の宣言後と同じ道をたどる恐れがあるが、分科会では「経済が死んでしまう」「息継ぎが必要」「延長は難しい」などの意見が出たという。日本医師会の釜萢かまやち敏常任理事は「非常に悩んで迷った。ここで1回解除もやむを得ないのでは、と最終的には合意した」と説明した。
 最大の懸念は約1カ月後に始まる東京五輪だ。国立感染症研究所の脇田隆字所長は「人流を上げるような行事があり、留意が必要だと思う」と指摘した。専門家の意見は「五輪期間中でも、感染再拡大の予兆があれば、緊急事態宣言を含めた対策を打つ」ことで一致したという。
 一方、東京都の感染対策に関わる専門家は「気持ちの切り替えではやむを得ない面はある」と宣言解除に理解を示しつつ、反動で「すごい流行になるのではないか。たがが外れないか心配だ」と危ぶむ。東京五輪については「観戦人数より人の流れ。酒を出す店が開いていたら、観戦後はそこになだれ込む」と対策を訴えた。

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