河井克行元法相に実刑判決 懲役3年、追徴金130万円

2021年6月18日 13時36分
河井克行被告

河井克行被告

 2019年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反の罪に問われた元法相の前衆院議員河井克行被告(58)の判決公判が18日、東京地裁であった。高橋康明裁判長は、元法相が地元議員ら100人を買収したと認め、「選挙の公正を著しく害する極めて悪質な犯行。実刑が相当だ」として、懲役3年、追徴金130万円(求刑懲役4年、追徴金150万円)の判決を言い渡した。弁護側は判決を不服として即日控訴した。
 自民党本部は参院選前、克行元法相と妻の案里元参院議員(47)=公選法違反罪で有罪確定=側に計1億5000万円の破格の資金を援助していた。判決は、買収資金の原資や自民党からの1億5000万円には一切言及しなかった。
 判決は、自民党本部が党広島県連の反対を押し切って案里元議員を擁立したことで、厳しい選挙戦が予想されたと指摘。元法相は選挙運動を取り仕切る総括主宰者の立場で、「票の取りまとめの報酬として地元議員らに現金を配った。受領を拒む人にも強引に渡した」と批判した。
 また、「地元議員らが誰も起訴されていないとしても、元法相の犯行規模などからすれば検察官が裁量権を逸脱したとは言えない」とも指摘。公訴権の乱用で公訴棄却すべきだとする弁護側の主張を退けた。
 判決によると、克行元法相は19年3~8月、票の取りまとめを依頼する趣旨などで地元議員ら100人に計約2871万円を提供。うち広島県議4人への配布は案里元議員と共謀した。買収額は起訴内容から30万円減額した。
 克行元法相は当初、現金は「陣中見舞い」だったなどとして無罪を主張していたが、今年3月の被告人質問で一転、大半が買収目的だったと認めて議員辞職を表明。弁護側は執行猶予付きの判決を求めていた。
 実刑判決で保釈が取り消されたため、弁護側は再保釈を請求したが、地裁は即日棄却した。

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