米テキサス州が独自にメキシコ国境の壁建設へ、ネットで寄付募る 州知事はバイデン政権を批判

2021年6月18日 20時28分
国境の壁建設計画を呼びかけるアボット知事のTwitter

国境の壁建設計画を呼びかけるアボット知事のTwitter

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米南部テキサス州のアボット知事(共和党)は16日、トランプ前大統領が訴えたメキシコ国境の壁の建設を州独自で進めるとして、一般から寄付を募ると発表した。アボット氏は「テキサスは危機の高まりを座視できない」と述べ、建設を中止したバイデン政権を批判した。
 州は壁建設を統括する責任者らを雇い、作業を開始する頭金として2億5000万ドル(約275億円)を支出すると発表。ネット募金クラウドファンディングの専用サイトも設置した。
 アボット氏は「バイデン政権は国境の安全を確保する責任を放棄した。財産が破壊され、薬物や違法な武器が運び込まれ、法執行機関は力をそちらに使わなければならない」と主張。国境警備に州予算から過去最高となる11億ドルを支出することも明らかにした。
 ただ、壁の建設には多額の費用のほかに、多くの民有地を取得する必要があるなど実現への課題も多く、アボット氏の政治的パフォーマンスとの見方もある。有力人権団体「全米市民自由連合(ACLU)」のテキサス支部は、壁の建設は排外主義的だとして「知事らはトランプ前政権の最も凶悪で有害な政策と政治ショーを復活させようとしている」と非難した。
 米国のメキシコ国境には、移民に寛容とみられたバイデン政権の発足以来、中米などから入国希望者が殺到し政治問題化している。

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