市民目線で脱原発、100回節目 「声上げ続ける」 武蔵野で27日デモ

2021年6月21日 07時12分

昨年10月に行われた市民デモ=武蔵野市で(坂口博樹さん撮影)

 東京電力福島第一原発事故が起きた二〇一一年の秋に産声を上げた武蔵野市民らによる「脱原発と平和を求める市民デモ」が二十七日、百回目の節目を迎える。参加者減少や高齢化など「終了」の危機に直面するたびに「規模は小さくてもいい。声を上げ続けよう」と乗り越え、コロナ禍での緊急事態宣言期間を除き、ほぼ月に一度の歩みを重ねてきた。(花井勝規)
 市民デモを主催するのは「脱原発と平和を武蔵野市からすすめる市民の会」。二十七日は午後一時半に同市の吉祥寺西公園(吉祥寺本町三)でミニ集会を開いた後、午後二時から吉祥寺南公園(吉祥寺南町一)まで約三十分のコースを歩き、「原発の再稼働反対」「放射能を含む汚染水の海洋放出をしないで」などと訴える。
 デモは毎回、市内にある吉祥寺、三鷹、武蔵境の三駅に近い公園などを集合場所に選ぶ。始めた当初は不慣れだった市役所への公園使用許可や警察への届け出にもすっかり慣れた。

「脱原発と平和を求める市民デモ」の100回目開催を告知するチラシ

 デモを発案した主婦西村まりさん(82)は「当初の二、三年は毎回五、六十人規模が集まり、多いときは百人規模の時もあった」と振り返る。しかし、次第に参加者は減り始め、現在は十〜二十人程度にとどまるという。
 中心メンバーの一人で主婦の砂川直美さん(67)は「『デモをやって何になるの』と言われるが、主張をすることが社会を変えていく一歩と考え、続けてきた」と語る。フリーランスの五郎丸聖子さん(49)は「デモをしたからといって原発再稼働を止められたわけではない。でも、黙ってしまうのは現状を認めること。『仕方ない』と諦めたくない」と言葉に力を込めた。
 大学の非常勤講師坂口博樹さん(67)は、都心ではなく、生活の現場でデモを続ける意義を強調し、「心の中で原発をなくしたいと思っている人は多い。その人たちにデモの存在を知らせることが大事だ」と語る。デザイナーの桜井夏来(なつき)さん(47)はこれまで十回ほど子連れで参加した。「同じ思いを持つ人々と一緒に声を上げる場が定着したことは素晴らしい。原発やエネルギーは生活に直結する問題なので、デモを継続して次の世代につなげていきたい」と話す。
 デモについての問い合わせは砂川さん=電080(1000)7548=へ。

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