<コロナと生きる@いばらき>高齢者ワクチン 想定接種率70〜90%台 本紙調査 4市町が来月末の完了困難

2021年6月21日 07時40分
 新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種を巡り、つくば市など四市町が、菅義偉首相が完了目標に掲げる「七月末」に間に合わず、八月にずれ込む見通しであることが本紙の調べで分かった。接種を受ける人の想定の割合(想定接種率)が各自治体で70%〜90%台と、ばらつきがあることも判明。接種を希望する人が想定を上回った場合、七月末に終わらない自治体が増える可能性もある。(林容史、出来田敬司、松村真一郎、保坂千裕)
 本紙は先月に続き、ワクチン接種状況を県内四十四市町村にアンケートした。
 それによると、十七日現在で七月末完了が困難とした四市町はつくば市のほか、古河市、龍ケ崎市、城里町。前回調査の十市町村よりも減った。県が達成困難な自治体に対し、打ち手の医療従事者を派遣する取り組みを始めたことなどが背景にあるとみられる。
 当初の見込みよりも接種希望者が多い自治体ではスケジュールの見直しを迫られた。つくば市の五十嵐立青市長は今月二日の記者会見で「接種希望者が増えている」と説明。市は想定接種率を当初の「80%弱」から「80%以上」に上方修正。七月末に接種が終わる可能性もあったが、八月にずれ込む見通しとなった。
 那珂市は、想定接種率を当初の80%から90%に引き上げたが、集団接種の回数を大幅に増やし、七月末完了にめどが立った。市の担当者は「五月十一日に高齢者の接種予約を開始した時に申し込みが殺到し、想定よりも多くの人が接種を希望していると感じた」と語った。高萩市は唯一、高齢者の想定接種率を明らかにしなかった。
 一方、全世代の希望者全員の完了時期については、菅首相が「十一月に終えたい」と発言。本紙の調査では、十一月完了の見込みと回答したのが十八市町、「未定」は二十市町村。残る六市町のうち、取手市や茨城町、八千代町が年内の完了は困難としている。

◆来月前半、供給4割減 自治体から困惑の声

 国から県へ七月前半に配分される新型コロナウイルスのワクチンが、六月後半分に比べ約四割も減少することが分かった。全国の自治体で個別接種に使用されているファイザー社製の供給量が七月から激減するためだ。市町村からは困惑の声が上がっている。
 県によると、七月五日の週と十二日の週に全国で一万千箱が出荷され、県には二百二十三箱(約十三万人分)が分配される。医療従事者と高齢者向けのワクチンは既に確保されており、新たに配分されるワクチンは、六十四歳以下の個別接種で使われる。
 今月二十一日の週と二十八日の週の分と比べると、約四割の百四十八箱減った。厚生労働省は減少分を補うため、モデルナ社製を自治体の集団接種で使用する考えだが、具体的な計画は示されていない。
 筑西市の担当者は、六十四歳以下の接種について「ここに来て届く量が減っている。ワクチンがないのに予約を受け付けることはできない」と戸惑う。
 神栖市は六十四歳以下の市民の予約について、接種券の送付と同時に始める予定だったが、ワクチン確保の見通しが立たないことから急きょ、予約は先送りに。担当者は「県からのワクチンの供給量がままならず、困惑している」と明かす。
 牛久市健康づくり推進課は「供給が見通せなければ今後の接種計画が、見通しを含めて分からなくなる」と漏らした。

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