「表現の自由を尊重した画期的な判決」と原告 ピエール瀧さん出演映画への助成金不交付違法判決に【動画】

2021年6月21日 22時58分
 出演者の逮捕や有罪確定などを理由に文化庁所管の独立行政法人が映画「宮本から君へ」への助成金交付を取りやめたのは違法だとする東京地裁の判決を受け、映画を制作した「スターサンズ」の河村光庸社長らが21日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した。弁護団は「芸術の自主性、表現の自由の価値に重きを置いた画期的な判決」と評価。河村さんは「文化芸術での『公益性』とは何かとの問いへの答えは、訴訟の中で得られなかった」と話し、国側の答弁内容に不満を示した。
 「大変うれしく、私の人生でこんなに喜ばしいものはない。映画業界の人たちが希望を持てる判決だ」。冒頭、河村さんは喜びを口にする一方「為政者が人間たる表現をうやむやにし、ないがしろにしようとしている。現実を直視していきたい」と、国会審議を含めた現政権の姿勢を批判した。
 その上で「現状肯定では文化芸術が発展しないのは、歴史を見れば明らか。突破しなければいけない壁にぶつかり、越えていかなければならない」と、今後の製作への決意を語った。
 平裕介弁護士は「行政裁量を限定し、ここまで芸術的価値をしっかり認めた判決はない。歴史的な判決だ」。四宮隆史弁護士は「不交付は政府への忖度があった。芸文振は、不交付後に要綱に加えた『公益性』を外してほしい」と訴えた。
 伊藤真弁護士は「文化芸術の分野で、世間や政治に忖度は無用だ。判決は、コロナ禍で苦しむ文化芸術活動に携わる人々に勇気を与えた。あなたたちは堂々と、文化芸術をすればいいんだというメッセージだ」と話した。(望月衣塑子)

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