私は新型コロナワクチン受けて平気?(中)血液疾患と腎臓病・糖尿病患者の場合

2021年6月15日 14時41分
 持病などのある人が、新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける上での注意点を紹介するこの連載。今回は、血液疾患と腎臓病・糖尿病の患者という二つのケースについて聞いた。

◆名古屋大病院 血液内科教授・清井仁さん 血液疾患の人へ「医師と接種時期相談」

 白血病や悪性リンパ腫などの血液疾患で治療中の患者の多くは、病気や治療の影響で病原体から体を守る免疫が弱くなっている。新型コロナに感染すると重症化しやすいため、積極的に接種を考えてもらいたい。
 一方で、免疫が弱くなっていると、接種を受けることで獲得できる「抗体をつくりだす力」は健康な人より低くなりがちだ。病気の状態や治療法、治療薬によっては、期待されるワクチンの効果が十分に得られない可能性もある。接種の可否と時期は主治医と相談することが必要。接種しても抗体が十分得られなかったり、治療で効果が消えたりした場合は、あらためて接種を検討する必要もある。
 血が固まりにくい血友病などの凝固異常症患者の免疫機能は健常者とほぼ変わらず、感染リスクが高いわけではない。ただ、コロナが重症化して血栓症の予防や治療が必要になると、もともと出血しやすい病気のため、血栓と出血両方のリスクを考えなくてはならず治療が複雑になる。接種で予防する意義は大きい。
 しかし、接種によって筋肉内で出血が起きる可能性には注意したい。血液を固める因子を含む血液製剤の事前投与が必要かどうか、主治医に確認してほしい。

◆名古屋大病院 腎臓内科教授・丸山彰一さん 腎臓病・糖尿病の人へ「投薬により注意必要」

 腎臓病の患者は病原体から体を守る免疫機能が下がっている。新型コロナに感染、発症すると重症化しやすく、現場で診ていても治療が長引く傾向を感じる。
 ぜひワクチンを接種してほしいが、ネフローゼ症候群などで免疫抑制剤リツキシマブを使っている場合はタイミングに注意が必要。抗体をつくる細胞を減らす作用があり、ワクチンの効果が弱まる可能性があるからだ。リツキシマブを投与中、または投与する予定があるときは、主治医と相談してほしい。
 腎臓病が進行し、透析治療を必要とする人は国内に約三十四万人。腹膜透析もあるが、血管から血液を採り、機械で尿毒素を除去してから体内に戻す血液透析を受けている人が大半だ。その場合、血液が出入りするための「シャント」を腕などにつくっている。接種の副反応で腫れや痛みが出る可能性があるため、シャントがない方の腕に打つようにしてほしい。
 腎臓病の患者は、糖尿病を合併している例も多い。通常通りの食事と服薬、インスリン注射などをして接種に臨めばいい。

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