私は新型コロナワクチン受けて平気?(下)心臓病患者、妊婦、1回目に強い副反応が出た人の場合

2021年6月22日 14時47分
 持病などのある人が、新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける上での注意点を紹介するこの連載。今回は、高血圧を含む心臓病、妊婦、そして一度目の接種後に強い副反応が出た三つのケースについて。

◆藤田医科大 循環器内科教授・井沢英夫さん 心臓病の人へ(高血圧含む)「薬は普段通り服用して」

 新型コロナに感染、発症すると、心臓の筋肉や肺などに炎症が起きる。そうなると、高血圧を含む心臓病の患者は、もともと心臓の余力が少ないため、すぐに耐えられる負荷を超えてしまう。ワクチンは、そうしたリスクを避けるのに有効なので接種を勧める。
 ただし、接種後は、一定の割合で頭痛や発熱といった副反応が出る。それに伴って血圧が上がると心臓への負担が増す。心臓の状態が不安定なときは、接種の延期も含め慎重に判断する必要がある。接種しても問題はないか、かかりつけ医に確認するといい。
 高血圧を含む心臓病の患者の中には、血液をさらさらにするための薬を飲んでいる人がいる。その一つ、不整脈や血栓症、心臓の手術後に処方されることが多いワーファリンなどの抗凝固薬は、接種時に内出血を起こしやすい。とはいえ、薬は普段通り飲むべきで、接種後は打ったところを強く長めに押さえることが大事。予診票には、自分が飲んでいる薬をしっかり書き入れて臨んでほしい。

◆名鉄病院 予防接種センター長・菊池均さん 1回目に強い副反応が出た人へ「中止や延期も選択肢」

 国内で使用中のワクチンは二回接種が基本だ。効果は一回だけでも一定程度見込めるが、低くなる。一回目で痛みや発熱などの副反応が出たとしても、効果を確実にするためには、できる限り決められた間隔で打ってほしい。
 ただ、重いアレルギー反応「アナフィラキシーショック」が起きた場合は例外だ。現れる頻度は二十万人に一人とまれだが、一回目で入院や応急処置が必要になった人は二回目を打つことができない。
 もう一つ、一回目の接種で、数日間にわたり、倦怠(けんたい)感や嘔吐(おうと)など日常生活が送れないほどの強い副反応が出る人が3%ほどいる。個人差もあるし、同じ症状が出るとも限らないが、副反応は一般的に二回目の方が強く出やすい。耐えられないようなら、二回目は中止や延期を検討してもいい。

◆愛知医科大病院 産科・婦人科准教授(特任)・野口靖之さん 妊娠中の人へ「打つなら13週以降に」

 妊婦の場合、特に妊娠28週以降の後期は新型コロナに感染すると重症化しやすいと分かっている。
 米国では4月時点で7万人以上の妊婦が接種を済ませているが、重篤な副反応や胎児への影響は報告されていない。中長期的な安全性は不明だが、重症化を防ぐという点で、接種のメリットはリスクを上回ると考えられる。特に感染すると重症化しやすい妊娠糖尿病や高齢、肥満などの場合、または感染リスクの高い医療や介護の現場で働いているといった場合は、メリットはより高い。
 念のため心臓など胎児の器官がつくられる妊娠12週までは避け、27週ごろまでに2度の接種を終えるのが望ましい。接種後1週間以内に健診を受け、胎児の様子を確認することも勧める。打った後で、腹痛や胎動減少などの気になる変化があれば、かかりつけ医を受診することが大事だ。
 この連載は佐橋大、細川暁子、河野紀子、植木創太が担当しました。

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