東電が福島第二原発の廃炉に着手 2064年度完了が目標も、福島第一原発の事故収束作業と並行

2021年6月23日 21時49分
 東京電力は23日午後、福島第二原発(福島県富岡町、楢葉町)の全4基の廃炉作業を始めた。44年後の2064年度の廃炉完了を目指す。施設の解体に約2822億円、使用済み核燃料の処理などに約1276億円と、計約4100億円かかると見込む。他に使用済み核燃料を敷地内に保管する施設を建設する必要があるが、この費用は含まれていない。終わりの見えない福島第一原発の事故収束作業と並行して、東電は廃炉作業を進める。

福島第二原発の廃炉作業に着手した関係者=2021年6月23日午後(東京電力提供)

 東電によると、原子炉建屋内の設備機器の除染に向けた準備を23日から開始。最初に除染するのは、1~4号機の制御棒駆動機構(CRD)の補修室。放射性物質が付着したCRDの分解装置を、7月から3カ月かけて除染する。廃炉期間の最初の10年間は「解体工事準備期間」とされ、施設解体前の汚染状況の確認や除染を行う。
 福島第二原発は2011年3月11日の東日本大震災時、全1~4号機が運転中だった。津波被害に遭い、1、2、4号機が原子炉を冷却する機能を喪失し、3月15日に全4号機が冷温停止した。福島第一原発のような重大事故は免れた。19年7月、東電は全基の廃炉を決めた。
 規制委は21年5月に廃炉計画を認可。これを受けて、福島県と立地する富岡、楢葉両町が6月16日、廃炉作業の開始に了承した。(小川慎一)

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