夫婦別姓認めて! 提言1000件、署名3万、「いいね」1.5万も…反映されなかった若者の声

2021年6月23日 22時19分
 夫婦は同じ姓にすることを定めた民法や戸籍法の規定は憲法に違反しないと、最高裁が再び判断した。自分の姓を結婚後も名乗り続けたいという若者からは「これから結婚する世代の意見をもっと反映して」との声が上がる。

◆絶望感、落胆

 「(前回の合憲判断から)6年たってこの判断か…。同姓か別姓か、選びたい若い世代の声は高まっていると思う。絶望感が大きい」。30歳未満の若者によるプロジェクト「#男女共同参画ってなんですか」代表の桜井彩乃さん(26)は声を落とした。
 政府の男女共同参画基本計画に若者の声を反映してほしいと、昨年、1000件以上の意見をまとめた提言を橋本聖子男女共同参画担当相(当時)に提出。選択的夫婦別姓の導入を求めるネット署名も行い、3万筆超を手渡した。「政治やメディアで取り上げられる機会が増え、これまで関心がなかった人も現状に『おかしい』と気付き始めた」と桜井さん。制度を求める声を今後も届けたいという。

◆各調査でも夫婦別姓賛成が上回る

 早稲田大の研究室と市民団体が昨秋実施したネット調査では、60歳未満の成人男女の70.6%が選択的夫婦別姓に賛成、20~30代女性では賛成が8割以上に上った。2017年の内閣府世論調査でも、選択的夫婦別姓を導入する法改正に賛成は42.5%で、反対の29.3%を大きく上回り、特に18~39歳は賛成が過半数だった。
 社会課題について情報発信する若者団体代表の慶大院生、能條桃子さん(23)は今月8日、ツイッターに「制度をこれから使う人が求めていることをやってほしい。誰が納得してくれたら実現するの???」と投稿。賛同の「いいね」が1.5万を超えるなど反響が大きかった。合憲判断に「期待していただけに残念。いったい、いつ別姓を選べるの?」とため息をついた。

◆「現状は不平等」

 東京都目黒区の会社員松浦将也さん(25)は「悲しい」とがっくりした様子。両親は別姓を貫くため事実婚を選び、松浦さんを育てた。母と姓は違っても仲の良い家族。「子どもの立場からも、別姓が認められないことに合理性はない」と実感しているだけに、最高裁の判断には納得がいかない。「若い世代を中心に社会的な要請は強まっている。声を上げ続けたい」
 若者が多い東京・渋谷でも、別姓を認めてほしいという声が目立った。都内の男子大学生、武田あかるさん(20)は「多くの女性が結婚で姓を変えている現状は不平等では。別姓を認めるシステムがあった方がいい」。都内の料理人の男性(21)は「別姓を認めない現状に固執してもいいことはないと思う」と話す。

◆「夫婦同じ名字がいい」の声も

 一方、友人同士という都内の大学2年生の女性2人は「夫婦は同じ名字の方がいい。結婚はそういうものだから」と話した。 (砂本紅年、奥野斐)

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