バーチャル修学旅行に興奮 江東区大江戸高 目の前で沖縄を疑似体験

2021年6月25日 07時20分

海中散策のバーチャル映像に興奮して立ち上がる生徒ら=江東区の都立大江戸高で

 新型コロナウイルス感染症を踏まえ、都立大江戸高校(江東区)は沖縄への修学旅行を見合わせ、その代わりとして、十七日に三年生百六十人がバーチャルで沖縄学習を体験した。同校によると、バーチャルの修学旅行は都立高では初という。生徒らは仮想空間に驚き「(修学旅行の)代わりになった」と満足する生徒もいた。(井上靖史)
 同校は二年時に週一度、総合的な学習の時間を活用し、第二次世界大戦の被害を中心とした沖縄の歴史や文化、観光を学んでいる。仕上げとして、一月に沖縄へ修学旅行に赴いている。
 だが、今年一月に東京などへ二回目の緊急事態宣言が発令。修学旅行を六月に延期したが、沖縄や都内の厳しい感染状況は続き、実施を断念した。学年主任の成田哲樹教諭らは学んできたことを深められないか模索。バーチャルで修学旅行体験を提供する企業を探し、実現にこぎ着けた。
 バーチャル映像を作成したのは、ドローンを使った調査を手掛けるワールドスキャンプロジェクト社(新宿区)。太平洋戦争の沖縄戦で沈んだとされる付近の沈没船など海中を撮影。見やすく加工して提供した。戦争犠牲者数などを学べる音声も流した。
 生徒らはゴーグルを装着し、海中散策を疑似体験。「軍艦だ」「魚の渦の中にいる」。多くの生徒は初めての体験に驚いた様子だった。興奮して立ち上がった中尾友亮(ともあき)さん(17)は「映像がリアル。海底の様子なんてめったに見られない。沖縄へ行きたかったけど、代わりになった」と笑顔で話した。

生徒らが海中散策として疑似体験した映像の一部。沈没船や魚の群れを確認できる

 疑似体験後、戦争について意見を出し合うワークショップも開いた。十八日には同社が用意したドローンの操縦も体験。同校の総務担当として調整に当たった吉田典文教諭は「沖縄学習に加えて、先端技術に触れて欲しい思いもあった。体験が将来、役立てば」と期待した。 

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