財務省は野党に非を認めたのに…麻生大臣「持っていけないんだよ、物理的に」

2021年6月25日 21時51分
記者会見で質問に答える麻生太郎財務相=25日

記者会見で質問に答える麻生太郎財務相=25日

 学校法人「森友学園」の国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざんで、自殺に追い込まれた近畿財務局の元職員赤木俊夫さんがまとめた「赤木ファイル」に関し、麻生太郎財務相は25日の閣議後の記者会見で、財務省が公表した報告書の表記との食い違いについて「実質的な違いはない」と述べ、再調査をしない考えを改めて示した。(原田晋也)

◆「実質的な違いない」再調査は否定

 ファイルには、財務省本省が近畿財務局側に送ったメールがあり、当時の佐川宣寿理財局長が改ざんを「直接指示」したと記載されていた。一方、財務省が2018年6月に公表した報告書では、佐川氏の改ざん関与について「国会答弁を踏まえた内容とするよう念押しがあった」などの表現にとどまっている。
 麻生氏は、遺族側が訴訟で求めているファイルの原本開示についても、否定的な考えを示した。

◆「当時の人間は必死」

 赤木ファイルに財務省職員が野党からの資料要求を拒むような内容のメールがあったことについて、財務省は野党に対して既に非を認めている。それにもかかわらず、麻生氏は25日の会見で、当時は野党からの質問に職員が追われていたことを挙げ「持っていけないんだよ、物理的に」と意図的な拒否を否定した。
 メールは2017年2月16日、財務省職員が近畿財務局に送っていた。野党議員からの資料要求に対し「持っていくつもりはまったくなく」とつづり、議員側への言い訳も「近畿(財務局)に探させているけどなかなか…と引き取る」と示していた。
 このメールについて、24日の衆院財務金融委員会の理事懇談会で、共産党の清水忠史衆院議員が「国会での質問権を妨害する行為」と抗議。清水氏によると、財務省の大鹿行宏理財局長は「反論できません」と非を認めていた。
 当時の財務省の対応について問われると、麻生氏は「当時の人間は必死こいてやった」などと述べた。(森本智之)

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