都議選 街中に響く候補者の声 ドキュメント6・25 選挙区を行く

2021年6月26日 07時09分

感染対策を呼び掛けるボードを掲げる陣営スタッフ=江東区内で

 25日告示された都議選。コロナ禍で選挙運動もさまざまな制約を迫られる中、街中に候補者の声が響き、訴えに耳を傾ける有権者の姿が見られた。7月4日の投開票日に向け、熱戦に突入した各選挙区の様子を追った。

8:00

 「おはようございます」。江東区の東京メトロ南砂町駅前で、届け出を控えた自民現職の男性候補予定者(48)が通勤客らにあいさつしていた。
 わきには大きな拡声器。駅のすぐ横にマンションもある住宅街で、朝から使うのは気が引けてか最後まで使わず。陣営は「商店街を練り歩く時などは候補者自身がわきに下げて使えるし、どこに行くにも持って行く」と語った。

10:30

 コロナ禍以前は外国人観光客や買い物客でにぎわった築地場外市場。活気があるとは言いがたいが、少しずつ人通りが増えてきたところに急な雨が降り出した。
 「築地のみなさん、こんにちは」。隣接する大通りを候補者の街宣カーが走り抜けるが、市場の人らは店先の商品の片付けにそれどころではない様子。創業60年以上の乾物店を営む2代目糸井勝比古さん(60)は「誰が都議になっても何も変わらない」と冷めた目で「こんなひどい状況は初めて。やめていった店も結構ある。せめて飲食店並みの補償をしてほしい」と語気を強めた。

10:40

 もんじゃ焼き店が並ぶ中央区月島の商店街では、開店前の店が多く、人通りもまばら。立憲民主新人の女性候補(61)が「銀座で生まれ、銀座で育ち…」と、地元出身をアピールしながら選挙カーで通った程度だった。
 近くの商店主は「投票日が近づくと、商店街でもよく見かけるようになる。まだ大通りを通り過ぎるぐらいで、区議選ほど候補者は来ないよ」

11:30

 文京区小石川の春日町交差点。降りしきる雨の中、都民ファースト現職の男性候補(61)が街頭演説を始めた。演説が終わるころには雨も小休止。熱心に耳を傾けていた同区の会社役員東村滋子さん(71)は「コロナ禍でみんなが苦しんでいる。少しでも暮らしやすいまちにしてほしい」とつぶやいた。
 気掛かりなのは開幕まで1カ月を切った東京五輪で「感染が拡大する中で強引に開催しようとしては駄目。今の状況なら無観客でないと」ときっぱり。「候補者はそれぞれ政策を訴えているけれど、やっぱり人物本位で選びたい」と話した。

14:00

浅草・雷門前で演説する都議選の候補者=台東区で(一部画像処理)

 蒸し暑くなった台東区の雷門前。維新新人の男性候補(44)は額に汗を浮かべながら「みなさん私の目を見てください、本気です」「ぜひポスターもご覧ください。マスクのない顔が見られます」と熱く訴えた。
 浅草に似つかない関西弁の応援弁士は「既得権益と戦うべく、ミサイルみたいな候補者を擁立しました」と猛アピール。それを聞いた人力車の車夫も負けじと「ロケットみたいに走りますよ」と観光客を呼び込んだ。

17:30

 千代田区の無所属女性候補(42)は出発式に、文部科学省OBで京都造形芸術大客員教授の寺脇研さんが出席。「選挙は国民の義務とかではなく、面白くて、ドラマチックなものとPRすれば、若者も足を向けてくれるのでは」と語った。

18:00

 JR目黒駅前では自民元職の男性候補(70)が、帰宅途中の会社員らを前に演説。「スポーツは、勇気や感動、人生の中で非常に大きなものを与える。東京五輪を通じて感じてもらおう」と訴えた。

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