[子どもの目] 愛知県豊橋市 水野佳江(59)

2021年6月27日 07時42分

◆わたしの絵本

イラスト・まここっと

◆300文字小説 川又千秋監修
[夢中になる古い大相撲雑誌] 鳥取県米子市・理容師・73歳 服部直記

 昭和三十年刊の大相撲雑誌を読み返すのが好きだ。
 つい熱中して読み耽(ふけ)る。
 たまに妻が「どこが面白いの?」と言う。
 私が小学生で、「若ノ花」を名乗っていた初代の若乃花が、関脇から大関へ昇進するころの内容。
 今まで何回も読んでいるのに、つい貪(むさぼ)るように読んでしまう。
 面白くてたまらない。
 なにが書いてあるのか分かっているのに読んでしまう。
 全く飽きることがない。むしろ、その逆だ。ますます魅力のとりこになっていく。
 確かに、あのころの大相撲は人間ドラマがあった。
 古希を過ぎても子どものときと同じで、わくわく感が募ってくる。
 不思議な世界に思える。

<評> 確かに、これは不思議な世界。単なる懐古趣味とは少しく違うように思います。もしかすると、当時の誌面からは、今の日本が忘れかけている若々しい躍動感が溢(あふ)れ出しているのかもしれません。

◆[カラオケ] 愛知県小牧市・無職・69歳 小島博

 妻はママ友と日帰り旅行に出かけ、息子は会社に出勤。
 朝から、家には私一人である。
 そこで、誰にも気兼ねなく一人カラオケを楽しむことにした。
 押し入れから装置を引っ張りだし、セットする。
 「あ〜あ〜、マイクテスト、マイクテスト…」
 おお! 今日は調子いいぞ。
 庭先には、カラスの親子。枝の上で何やら会話をしている。
 「カー、カー」
 「カー、カー」
 曲をセットし、声を張り上げたとたん、カラスが鳴きやんだ。
 そして、一斉に飛び立ち、遠くの電柱で、また鳴き始めた。
 そこで、知った。
 俺のカラオケ、カラス除(よ)け効果抜群だ、と。

<評> 家人の目も耳も気にしないで思い切り一人時間を楽しもうとしていたら、思わぬ場所に、せっかくの対話時間を邪魔された二羽の親子が。おい、どうして逃げるんだい? カラスの勝手でしょ!


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