葛飾に独立系候補の「レジェンド」ら集結 4年前の「あの人」にあこがれて?<東京都議選>

2021年6月30日 20時52分
 国政も占う首都決戦として各党が多彩な主張を訴える東京都議選(7月4日投開票)では、既成政党に属さない独立系候補たちもユニークな運動を展開している。なかでもにぎやかなのが23区の東端、葛飾区。諸派・無所属の新人候補が7人も集結し、定数4を13人で争う乱戦となっている。(加藤健太)

東京都議選の候補者を紹介する葛飾区のポスター掲示板

◆ピエロメーク、議席を減らします…

 「若者に投票に行ってほしい。そんな思いで葛飾にやってきました」。JR金町駅前でピエロ風の白塗りメークの男性が演説をしていた。「愛の力党」の河合悠祐さん(40)。話しぶりも主張も至ってきまじめだ。LGBTなど性的少数者への差別撤廃を公約の柱とする。
 3月に挑戦した千葉県知事選では、SNSによる「空中戦」に力を入れたが、結果を分析すると、有権者と直接触れあった地域で得票が伸びていた。「地道な努力が票になる」と、今回は積極的に街に出る。
 千葉県知事選で、河合さんと共に落選した後藤輝樹さん(38)も出馬した。2度の都知事選や港、千代田区長選など数多くの選挙歴で知られる「独立系のレジェンド」は今回、「SDGs党」を立ち上げた。「供託金撤廃による真の普通選挙の実現」などが公約。「あれもこれも規制する世界のなかで普通のことを普通に言いたいだけ」と、ラップで思いの丈を歌い上げていた。
 「つばさの党」の根本良輔さん(27)は、これが選挙初挑戦。「今こそ若者が立ち上がる時です」。コロナワクチンの接種リスクを強調し、「重い副反応に苦しむ若者がいることも知ってほしい」と訴える。
 ほかにも選挙公報に「NHK無料化!」と掲げる「テレビ改革党」の高橋淳也さん(41)さん、「当選したらすぐ辞めます!」と公約する「議席を減らします党」の黒瀬信明さん(36)らが立候補している。

◆もう1つの前哨戦

 ある候補の演説を聴いていた、板橋区の大学生秋本祐希さん(21)は「売名行為だと批判する人もいるが、投票率が低い若者にリーチしている。選挙への関心を高める社会的な意義はある」と独立系候補の戦いを好意的に受け止めていた。
 都議選は、都内に居住実態があればどの選挙区からでも立候補できる。独立系候補は、なぜ都心から離れた葛飾区に集まったのか。
 4年前の都議選で「NHKをぶっ壊す」と葛飾から立候補したNHKから国民を守る党(現・嵐の党)の立花孝志党首の存在が大きい。立花氏は、都議選の2年後の参院選で旧N国党から比例当選し、国政進出を果たした。
 河合さんは「ビクトリーロードをつくった」。根本さんも「彼が開けた風穴を広げなければ」と背中を追う。視野の先にあるのは、統一地方選から外れ、都議選の4カ月後に行われる葛飾区議選(定数40)だ。

葛飾区総合庁舎の議会棟

 立花氏は、都議選で落ちた後、区議選で当選、そして国政進出を果たしている。「ビクトリーロード」の足掛かりとしたのが前回都議選だったのだ。河合さんは「(都議選の60万円の供託金は)顔見せのためのコスト」、根本さんも「都議選で顔を覚えてもらえれば」と真の狙いが区議選にあることを隠さない。後藤さんもSNSで区議選が「本丸」と明かした。
 次期衆院選の前哨戦として都議選が熱を帯びる中、首都の東端では区議選に照準を定めた「もう一つの前哨戦」も繰り広げられていた。

◆各候補の訴えは?

 葛飾選挙区に立候補している皆さんとそれぞれの訴えは次の通り(東京都議選の選挙公報より)
【関連記事】葛飾選挙区の顔触れは

高橋淳也さん

後藤輝樹さん

和泉尚美さん

舟坂誓生さん

根本良輔さん

北口剛士さん

中谷基志さん

米川大二郎さん

平田充孝さん

小川優太さん

岩崎孝太郎さん

河合悠祐さん

黒瀬信明さん



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