<五輪リスク>自転車競技 会場の御殿場市 公道で練習?やきもき 「住民と接触」懸念

2021年7月2日 08時18分

2019年のテストイベントで、五輪ロードレースのコースを走る選手ら=御殿場市内で(市提供)

 東京五輪自転車競技ロードレースの会場となる御殿場市が、市内に宿泊する各国選手が大会前に練習で公道を走るのか神経をとがらせている。大会組織委員会が市内のホテルを開幕前から借り上げる動きがあり、選手が早い段階から宿泊、大会コースとなる公道を使う可能性があるためだ。市内のコースは市街地が多く、担当者は「住民と接触する可能性もある。何らかの対応が必要になると思うが全容が見えない」と気をもむ。(佐野周平)
 市や県の関係者によると、組織委が借り上げるホテルは宿泊定員が約四百五十人で、自転車競技の選手らが泊まる見込み。開幕九日前の七月十四日から同三十日まで全館貸し切りになり、新型コロナウイルスの感染対策は組織委が担う。市は宿泊する選手の人数や国籍、宿泊中の行動計画などを知らされていない。
 御殿場市はロードレースとタイムトライアルのコースに入っており、両種目は七月二十四〜二十八日に開催される。ロードレース男子では、勝負どころとなるレース最終盤で市街地を中心に計約三十七キロを走る。
 市担当者は「選手は大会前にコースを走っておきたいと思うだろう。事前合宿を兼ねる形で宿泊する可能性もある」と推測する。組織委に情報提供を求めているが「調整中」などと明確な回答はないという。
 市は、公道を走る選手に住民が近づき、記念撮影を求めるなどして、選手を外部と隔離する「バブル方式」が崩れることを懸念。市内では組織委の動きとは別に、自転車競技に出場予定の数カ国が事前合宿を目指す動きも表面化しており、市民からは選手の公道での練習に対して不安の声が寄せられている。
 担当者は「公道を練習で走るなら、お互いに安心できるように、市民に公表して注意を呼びかけた方がいい」と指摘。市は、練習中の負傷などで選手を地元の医療機関に搬送する事態を想定し、関係機関への事前説明も必要とみている。
 一方、組織委は取材に、「宿泊に関する契約内容は当事者間のみで共有される情報。第三者には回答できない」としている。

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