花ビジネス活況! 「おうち時間」彩る新サービス続々…多種多様に「開花」<まちビズ最前線>

2021年7月4日 05時50分
 コロナ禍で在宅勤務が増える中、自宅に飾る生花やドライフラワーが売れている。東京都内の生花店では、定額制販売や規格外の花の格安販売など新たなサービスが人気に。異業種も生花販売に参入し、多種多様な市場が「開花」しつつある。(大島宏一郎)

在宅勤務を背景に生花の販売が好調。定額制会員も増えているという=東京都港区のHibiya-Kadan Style 新橋駅店で

◆定額制販売が人気に

 「部屋に彩りを求める人が増えた」。生花販売大手の日比谷花壇(港区)の担当者はそう話す。今年4~5月の自宅用切り花の店頭販売額は、コロナ前の2019年同期比で60%増。毎月一定の料金で店の花を自由に選べる「定額制」の会員数も、20年の1・5倍となる3万人超に増えた。

規格外の花を1本100円で販売している「hanane」=東京都港区虎ノ門で

◆「規格外」の花も好調

 真っ赤なバラ、黄色いヒマワリ…。東京・虎ノ門の生花店「hanane(ハナネ)」の店先では、茎が曲がっているなどの理由で通常は廃棄される規格外の花が並ぶ。価格はどれも1本100円で相場の半額以下。最近では1日の来店客が150人と例年の1・5倍に増えた。在宅勤務を機に花を飾り始めたという30代の女性会社員は「気分が明るくなった」と喜ぶ。
 業界団体「国産花き日持ち性向上推進協議会」が約500人を対象にした昨年の調査では、「自宅用」の花を買った人の割合は26%。初めて「ギフト用」(23%)を上回った。担当者は「結婚式や送別会の自粛で花を贈る機会が減り、生花店の多い都心で『自宅用』へのシフトが進んだ」と話す。

在宅勤務の人が増え、人気のドライフラワー=東京都港区の「TOKYO FANTASTIC 表参道店」で

 好調なのは生花だけでない。東京・表参道のドライフラワー専門店「TOKYO FANTASTIC」では、銀白色でススキのような形をした「パンパスグラス」と呼ばれる植物が人気。花瓶とセットにした商品(1万円~2万円)の販売数は例年の3倍超に増えた。同店を営むスズキトモコさん(45)は「水やりがいらないなど手入れの簡単さが初心者に人気。インテリアとして落ち着いた色合いも好まれている」と話す。

◆異業種の参入も目立つ

 異業種では、衣料品販売のユニクロが昨年6月から、都内2店で花束の販売を始め、現在は都内5店で取り扱う。古本販売のブックオフも3月下旬から6月末まで、都内6店で切り花を販売した。ユニクロの担当者は「花を目当てに来る客が多くなった」と話す。
 花の流通市場を調査する大田花き花の生活研究所所長の桐生進さんは「コロナ禍で多様な市場が生まれており、花が生活に根付く機会になれば」と期待する。

関連キーワード


おすすめ情報

東京けいざいの新着

記事一覧