「皆さんに感謝伝えたい」迷い犬探しに応援の輪広がり、4日で発見

2021年7月3日 12時00分
元気を取り戻してきたホクトをなでる儀同しょうこさん=東京都調布市で

元気を取り戻してきたホクトをなでる儀同しょうこさん=東京都調布市で

  • 元気を取り戻してきたホクトをなでる儀同しょうこさん=東京都調布市で
  • 26日にツイッターに投稿された、再会した瞬間のホクトと儀同しょうこさん。ホクトはぴったりと体を寄せてきた(儀同さん提供)
 東京都調布市で散歩中に逃げ出した犬を捜していた飼い主に、近隣の協力や会員制交流サイト(SNS)を通じた応援の輪が広がり、犬は4日後に見つかった。ツイッターでの発見報告には5万8000件の「いいね」がついている。飼い主で同市の会社員、儀同ぎどうしょうこさん(42)は「SNSを使わない皆さんにも感謝を伝えたい」と本紙に連絡をくれた。(林朋実)

◆散歩中の大声にパニック、首輪が外れ…

 犬は推定6歳の雄の柴犬「ホクト」。昨年12月、外出先の東村山市内で儀同さんが保護した。「仕事の都合で深夜に車を運転していたら、いきなり目の前を横切ったのがホクトでした」。しばらくして元の飼い主が見つかったが、儀同さんが「病気が見つかり動物病院で治療中」と伝えると、連絡が取れなくなった。
 正式に儀同さんの飼い犬になったホクトはちょっとした物音にもおびえ、当初は人間に近づこうとしなかった。儀同さんは一緒に寝たり、怖がるたびに優しく声を掛けたりして信頼関係を育んだ。ホクトも新しい環境に適応しつつあった。
 だが、物音や大声にはまだ敏感だった。6月22日朝の散歩中、ホクトは近くの男性から突然怒鳴られ、パニックになった。跳ね回るうちに首輪が抜けて走り去った。儀同さんは急いで追い掛けたが、見失ってしまった。

◆「迷い犬」チラシやツイートに温かい声

 「迷い犬」のチラシを作って配りながら、自転車で公園や物陰を捜した。情報提供を求めるため、ツイッターとインスタグラムも始めた。儀同さんはホクトに個体識別のマイクロチップも装着させていたが、有力な情報はなかなか得られなかった。
 それでも、チラシを受け取った近隣住民や運送業者が「近くにいないか注意して見ておくよ」と声を掛けてくれた。市外の公園に行った際、犬連れが集まる場所に案内してくれた人もいた。ツイートも拡散され「早く見つかるといいですね」などと激励が多数寄せられた。
 「もう見つからないかもと心が折れそうなこともあった。皆さんの温かさに本当に力をもらいました」
 ホクトが見つかったのは26日朝。チラシを見た市内の寺の住職から「近くの畑に似た犬がいた」と連絡があった。畑は儀同さんの家から6、700メートル離れていた。
 再会したホクトは足などにけがをし、健康状態も悪化していたが、数日で落ち着いてきた。逃走防止の首輪とハーネスを両方着けて公園をうれしそうに歩き回るホクトに、儀同さんはささやいた。「ホクちゃん、今ここにいるのは、みんなのおかげなんだよ」
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