クラゲや魚 生物いっぱい 朔太郎の不思議な詩世界 前橋文学館で特別企画展

2021年7月4日 07時27分

クラゲを表現した幻想的な空間が広がる展示

 前橋市出身の詩人、萩原朔太郎の作品に登場する生物に着目した特別企画展「さくたろういきものずかん−朔太郎の世界を闊歩(かっぽ)する生物(いきもの)たち」が、前橋市千代田町の前橋文学館で開かれている。直筆原稿や生物を模した幻想的な展示など計約70点が並び、朔太郎が生み出した独特な世界観を親子でも楽しめる。9月26日まで。(市川勘太郎)
 同館によると、詩作品には約百種類の生物が登場。生物は朔太郎自身を表したり、心情を例えたりする役割をしているという。登場回数はネコが十三回と最多で、二位はイヌ、三位はヘビ、四位は貝、五位がカメとカエルだった。

親子で楽しめる展示=いずれも前橋市で

 直筆原稿は代表作「月に吠(ほ)える」に収録された「雲雀(ひばり)の巣」で「雲雀の親が鳴いてゐる」などの部分を紹介。水に関連する生物の展示は、作品に登場する貝や魚の文字が映し出され、水の音が流れる。クラゲを表現した展示が天井から下がり、水中にいるような感覚になる。
 陸に関連する生物も紹介。イヌが登場する作品「遺伝」は遠ぼえを「のをあある とをあある やわあ」と表現。こうした擬音語は他の作品にも登場し、子供向けに擬音表現に関連する謎解きや、生物が表す意味を解くクイズがある。朔太郎研究の専門家が各動物を解説したパネルも並んでいる。
 石塚まりこ学芸員は「生きものに焦点を当てた展示は初めて。詩を難しく考えずに自由な世界観や多様性を感じて、朔太郎をさらに知ってほしい」と呼び掛けている。
 開館は午前九時〜午後五時。原則水曜休館。観覧料は一般五百円、高校生以下無料。期間中に直筆原稿などで一部展示替えがある。

関連キーワード

PR情報

群馬の新着

記事一覧