シフト制の問題、次々と明らかに 国の支援も届かず

2021年7月6日 06時00分
 シフト制労働者の困窮は、コロナ禍で労働問題の中心になっている。副業探しの難しさだけでなく、十分な休業補償を受けられない実態が次々と表面化。もともと法的な保護が手薄で、国の緊急支援も行き届かない労働者への対応が急務になっている。(山田晃史)
 シフト制は1週間や半月、1カ月など一定期間ごとに勤務日・時間が決まる働き方で、飲食・小売業のパートやアルバイトに多い。企業には仕事の忙しさに応じて人の配置を増減させられる利点があるが、長期の休業や大幅なシフト減という異例の事態が、労働者へのしわ寄せとなった。
 労働基準法によると、企業の都合で労働者が休んだ場合、平均賃金の6割以上の休業手当が出る。しかしもともと時給が低い上、労基法に基づく計算の仕方だと6割は実質的に4割程度にとどまることが多く、生活困難に陥りやすい。
 シフト減が休業と認められず、手当を受け取れない労働者も続出。労使の契約書は労働日時について「シフトによって変動する可能性がある」との記載が目立ち、手当支払いの前提となる休業の存在自体が曖昧にされているためだ。
 手当を払わなければ、国が手当に補助する雇用調整助成金も行き届かない。政府は個人で国に申請できる休業支援金をつくったが、支給の条件となる勤務実態の確認などで企業の協力が得られない問題も起きた。
 首都圏青年ユニオンの原田仁希委員長はシフト制労働者の苦境を「コロナ禍での労働問題を象徴する」と強調。ユニオンはシフト制の問題をまとめた「シフト制労働黒書」で、企業に最低限の労働時間を保証させる規制の導入などを提言している。

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