納得できない派遣切り<新宿共助>

2021年7月7日 07時21分

新宿で食品を受け取り、3時間かけて帰る女性=新宿区で

◆新宿共助 食品配布の会場から

 「一セットで二百円はする生理用ナプキンを買うには食費を削るしかない。一日に納豆だけだったり全く食べなかったり」
 五月十一日までだった緊急事態宣言が延長されて四日目の十五日、都庁前の食品配布会場で会った女性は声を振り絞るように話した。
 北区に住む三十九歳。高校卒業後、派遣労働をしてきた。コロナが流行する前は、週五日、文具を店舗に卸す仕事などをしていたが、感染拡大で休むように言われた。昨年六月、勤務日はほぼなくなり、九月末で契約を打ち切られた。
 ほかの仕事がなかなか見つからない。現在の月収は約一万円。家賃六万四千円を同居の姉と折半している。貯金は数万円に減った。この日は、交通費を節約するため家から三時間かけて歩いてきた。
 会場では、非正規労働者にも支給される国の休業支援金・給付金の制度を教えてもらった。申請書には、事業主が休業の事実があったことを証明する欄がある。それで派遣会社に記入を頼んだが「『休んで』なんてあなたには言ってない。もう雇うつもりもない」と冷たくあしらわれたという。制度上は、会社の協力がなくても申請ができる仕組みだが、会社との主張の食い違いに「申請がちゃんと認められるか分からない。私はどうしたらいいのでしょう」と、声を落とした。
 夜、一時間おきに目が覚めて眠れない。「これからを思うと、精神的にもう無理だなって。そんなことばかり、考えています」(中村真暁)

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