横浜市長選 弁護士の郷原氏が立候補表明 立民推薦の山中氏を見極めて取りやめも

2021年7月7日 22時20分
郷原信郎氏

郷原信郎氏

 横浜市長選(8月8日告示、22日投開票)を巡り、元検事で弁護士の郷原信郎氏(66)が7日、市内で記者会見し、無所属で立候補する意向を表明した。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致には反対の立場で「住民投票で決着をつけることが不可欠」と述べた。
 郷原氏は「私は反政権側、反自民党側というようなスタンスで発言してきた。(自身の立候補で)自民党を利するのは本意ではない」と発言。立憲民主党が擁立し、推薦を決めた元横浜市立大教授の山中竹春氏(48)が野党統一候補として市長にふさわしい人物と確認できれば、自らは立候補せず、山中氏を全面的に応援するとした。
 市長選には、自民党衆院議員の小此木八郎氏(56)、山中氏、市議の太田正孝氏(75)、動物愛護団体代表理事の藤村晃子氏(48)、元衆院議員の福田峰之氏(57)、水産仲卸会社社長の坪倉良和氏(70)も出馬を表明している。(杉戸祐子)

◆IRは住民投票で決着を

郷原氏の会見の主な内容は次の通り。
 私は2007年からコンプライアンス外部委員として横浜市の行政に関わるようになり、この4年間はコンプライアンス顧問を務めてきた。この8月に予定されている選挙は、それまでの選挙と違い、重要な争点であるIRの是非が争われることなどもあって、市民にとってもきわめて重要な選挙。しかしながら、選挙を巡るこれまでの情勢をみていると、果たしてこの選挙でIRの誘致の是非、そして、それ以外のさまざまな市が直面する問題について、政策面の論争がしっかり行われ、民意が反映される選挙になるんだろうか、甚だ大きな懸念がある状況になっていると言わざるを得ない。IR誘致の是非についても明確な方針を示して民意を問うことが不可欠であると考え、私自身が立候補の意志を表明することが必要だと思った。
 IRについて、住民投票で決着をつけることが不可欠だと考えている。これまでの横浜市のIRに対する検討の経過、そして方針を決定した経過の中で決定的に欠落しているのが、民意を問うていないこと。前回市長選では、その少し前まではIR推進の方針のように見えた林市長が選挙の半年前になって突然「白紙」だと言って、結局IRの是非が前回市長選では明確な争点にならないまま終わった。その2年後に林市長は誘致推進を打ち出した。

◆山下埠頭に「市場と食の賑わい施設の建設」

 代案として何があるのか。つい一週間前、(立候補を表明した)坪倉さんの提案。私はこの提案を知ってこんな考え方があるのかと驚いた。中央卸売市場を山下埠頭に移転する。山下市場をつくり、周りにはフィッシャーマンズワーフ、ファーマーズマーケットなど、海辺で食に親しめる賑わい施設を造る。こういう構想で日本中の人が横浜に行ってみよう、楽しそうだなと期待を集めることができたら、IRに変わるほどの観光の起爆剤にすることができるんじゃないか。山下埠頭の活用の選択肢として、山下市場と食の賑わい施設の建設。これを住民投票の一つの選択肢にしたらどうか。

◆「自民党利したくない」

 私はこれまで反政権側、反自民党側というようなスタンスで発言してきた人間。市の行政というレベルで考えた時も、市が、横浜市が自立して独立した地方自治体としてしっかり活動していくために政治的な介入や圧力を排除しなければいけないと思っている。そういうスタンスで市長選に臨んでいこうとする私にとって、すでに立憲民主党などの野党が擁立して立候補を予定している山中竹春氏の存在がある。現状では私が立候補するのは自民党を利することになるというのは私の本意ではない。私としては、山中氏が今私が申し上げたような意味での市長を目指す候補としてふさわしいのかどうか、私なりにしっかり確かめさせてもらいたいと思っている。最終的に私自身が出馬をとりやめる可能性がある。

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