原発事故避難 救えた命も…? 福島・浪江の消防団苦悩描く 中原で18日アニメ上映

2021年7月8日 07時30分

アニメ映画「無念」のワンシーン(シネマキャラバンV.A.G提供)

 東日本大震災から十年。人々の記憶が少しずつ薄れていく中で、被災地の福島では東京電力福島第一原発事故による影響に今も苦しんでいる人たちがいる。川崎市の中原、高津区を中心に活動する市民団体「フクシマを忘れない会」はそのことを知ってほしいと映画の上映会を企画。震災の記憶のない子どもたちにも伝わるようアニメ「浪江町消防団物語『無念』」を選び、十八日に中原区小杉の市総合自治会館で上映する。(安田栄治)
 「無念」は、津波による大きな被害を受けた福島県浪江町を舞台に、原発事故による国の避難指示のため救助活動ができず、「救えた命があったのではないか」と苦悩し続ける消防団員の姿を描いたアニメ映画。同町の人々が当時の資料を集め、消防団に聞き取りして動画の原稿を作成し、映画の完成につなげた。
 「フクシマを忘れない会」の高橋喜宣(きよし)理事長(67)=中原区在住=は「原発事故を伝えるものは数多くあるが、小学生にも実感として分かるようなものは少ない。アニメ動画なら震災を知らない小学生でも理解しやすい。福島で今も渦巻く多くの無念を知ってもらうことで、原発事故による現状を理解してほしい」と話している。
 高橋理事長自身も、震災発生の二年後から福島県内に通い続け、原発事故の影響で復興が思うように進まない被災地の様子をカメラで撮り続け、毎年三月に高津区内で展示会を行っている。今回の上映会場でも「今のフクシマ 絵画・写真展」を同時開催する。
 上映会は午前九時半〜同十一時半。入場無料。予約制で先着八十人まで。電話、Eメールなどで受け付ける。感染症予防のためマスク着用、手指の消毒を義務付けている。問い合わせは、フクシマを忘れない会=電044(722)6766(高橋)、Eメール=fukushimawasurenai044@gmail.com=へ。

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