中学校歴史教科書 15市町村が選び直し 7市町は継続、11市町は未定

2021年7月8日 07時36分
 神奈川県内十五市町村の教育委員会が、公立中学校で今年四月から四年間使うと決めた歴史教科書を選び直すことが、本紙の調査で分かった。採択した昨年は対象外だった教科書を含めて検討するためで、担当者は「すべて調査し、より良い教科書を採択するため」などと回答。一方で「コロナ禍で本年度も採択することは教育現場の負担となる」などとして七市町が選び直さないことを決め、判断が分かれている。十一市町は未定だった。(石原真樹)
 教科書は無償措置法施行令により、基本的に同じ教科書を四年間使用しなければならないと定められている。文部科学省によると、検定が四年周期で行われるためで、学校現場の先生が十分に教科書研究ができ、教科書会社が現場での使用経験を次の改訂に生かせるようにとの意図があるという。
 中学校の教科書は昨年採択され、本年度から使われ始めたばかり。しかし、検定に不合格となり昨年度は対象外だった「新しい歴史教科書をつくる会」系の自由社が再申請により合格した。このため文科省は三月、「採択替えを行うことも可能」と通知した。
 来年度から三年間使う教科書を選び直すと決めた教委の担当者は「ほかの教科書会社との公平性を考えた」(川崎市)、「検定本はすべて調査し、より良い教科書を採択するため」(横須賀市)などとした。一方、選び直さない教委は、昨年度に十分調査研究を行ったことや、「コロナ禍で本年度も採択することは教育現場の負担となる」(箱根町)、「別の教科書になると、子どもたちの授業の質の部分で不利益になる懸念がある」(藤沢市)など現場への影響を挙げた。
 文科省の担当者は「採択替えをするかしないかは教委の判断。どちらもあり得る」としている。

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