SNS 全員でつかんだ頂点 先輩の思い背負い4年ぶり全国へ 全日本学童山梨県予選

2021年7月8日 08時56分

優勝したSNSベースボールクラブ 

 全日本学童、関東学童の山梨県代表を決める県予選(県野球連盟など主催、東京中日スポーツ・東京新聞後援)は5月22日に開幕、6月6日には甲府市の緑が丘野球場で決勝が行われた。SNSベースボールクラブ(県東部)が中道BBC(甲府)を下して優勝、2017年以来となる2度目の全国大会(8月・新潟)出場を決めた。中道は東京新聞カップ関東学童大会(同・東京)に県代表として出場する。 (鈴木秀樹)
 最終7回裏、1死一、二塁からマウンドに上がったSNS・奥長俊大主将は、最初の打者に送りバントを決められても焦らなかった。「最終回はいつでも行く準備はできていたので、冷静に投げられました」。続く打者を左飛に打ち取りゲームセット。4年ぶりの全国出場を決める決勝を、見事な完封劇で飾った。

初回、相手失策で2点目のホームに滑り込むSNS・奥長

 初回、奥長主将の適時打で先制、相手守備の乱れで奥長もかえり2点を挙げたSNS。4回には安打で出塁の岸本侍虎を奥脇爽が犠飛でかえし1点、6回にも奥脇の適時三塁打で1点、7回にも1点と、小刻みに得点を加えた。その一方で、先発の小林夕莉が丁寧にコースを突く投球で4イニングを抑え試合をつくり、小池市起、奥長とつないで中道打線を封じた。
 「正直、ことしの戦力では全国は厳しいかも、と感じていたんです」と振り返る相馬一平監督。それでも、打線をつなぎ1点ずつを重ね、ゴロアウト、フライアウトを積み上げた全員野球で新潟への切符を手にした。「去年は大会もできず、4人の6年生は無念のまま卒団しました。そんな先輩たちの思いも、全員で背負うことができたのかな」。指揮官はそう言い、朝から降っては止み、降っては止みを続ける雨空を見上げた。

6回、左翼線に適時三塁打を放つ奥脇


先発し好投のSNS・小林夕(いずれも鈴木秀樹撮影)

 この日マウンドをつないだ小林夕、小池、奥長の3人は、まだ2年生だった2017年、先輩たちと行った、東京での全国大会を、いまも覚えている。
 「4つ上のチームは守備もバッティングもすごくて、エラーを見た記憶がない」と奥長が振り返れば、「とにかく格好良かった」と小池。小林夕は「あんな風になりたいと思ってました」と、憧れの先輩たちを追いかけた日々を振り返った。
 4年生からレギュラーだった奥長は「ずっと、打撃でも声でもチームを引っ張れる、SNSのキャプテンにふさわしい選手になりたいと思って練習してきました」。この日ひとつクリアした目標に笑顔を見せ、その先にある、明確な目標を掲げた。「4年前の成績が全国ベスト16。僕たちはまず、その記録を塗り替える、ベスト8を目指します」−。
<優勝メンバー> (10)奥長俊大(1)小林夕莉(2)山口智也(3)長幡琉希(4)奥脇爽(5)岸本侍虎(6)安藤愛斗(7)西室匠悟(8)君田剣彪(9)高橋東聖(11)小林大将(12)中嶋孝亮(13)井上大希(14)後藤心音(15)天野友士郎(16)久島千知(17)杉本詞音(18)小池市起(19)上條大和(55)尾鷲真紗輝

◆中道BBC チーム初!準V&関東切符

準優勝の中道BBCは関東大会初出場を決めた

 決勝は攻撃の歯車がかみ合わず、完封負けに終わった中道BBC。それでも、3番打者として打撃でもチームを引っ張るなど、野球センスが光る先発左腕・高田尋斗と、遊撃の守備も堅実な右腕・浅見琉維の2投手による小刻みな継投で、いずれのピンチも最少失点でしのぎ、最後まで反撃を予感させる、粘り強い戦いぶりを披露した。
 「SNSさんとは、2年前のこの県大会でも対戦し、コールド負けだったんですよね」と丹澤裕次監督が振り返る。「きょうは全員、よく守ってくれたんですが…。打線が不発で、最後まで流れを持ってくることができませんでしたね」
 準決勝では優勝候補の一角、ラウンダース(山梨)と1−1のままタイブレークにもつれ、特別延長の2イニングを戦い、3−2でサヨナラ勝ちという激闘を演じた中道。登録選手は13人と少ないものの、3番の髙田から、小池城太朗、宮城宗太、コーテルユ匠芸と続き、大型選手も並ぶパワフルな打線は、一発長打で流れを引き寄せる底力を感じさせる。
 チーム初の関東大会へ。指揮官は「地元で支援してくれる方々などへの感謝の気持ちを忘れず、伸び伸びとプレーしてほしい」と自然体での挑戦を掲げた。

キレの良い速球が光った先発の髙田

2枚看板のひとり、浅見もテンポの良い好投で準優勝の立役者に

<準優勝メンバー> (10)小池城太朗(1)髙田尋斗(2)コーテルユ匠芸(3)宮城宗太(4)藤永恭佑(5)柿嶋大和(6)浅見琉維(7)深沢成龍(8)小池亮太朗(9)柿嶋心和(18)柳川豊輔(19)高橋大地(20)樋泉實太
 ▽決勝
SNSベースボールクラブ
2001011|5
0000000|0
中道BBC       
(S)小林夕莉、小池市起、奥長俊大−奥長、小池
(中)髙田尋斗、浅見琉維、髙田、浅見、髙田、浅見、小池城太朗−小池城、宮城宗太
 ▽1回戦
春日居(峡東)4−3甲州Jr.ベースボールクラブ(峡東)
中道BBC(甲府)9−0韮崎甘利(峡北)
中央市田富(峡中)9−1国母(甲府)
ラウンダース(山梨)23−0(北杜野球峡北)
宝少年野球部(都留)7−3明見Jr.ベースボールクラブ(富士吉田)
青桐(甲府)15−2小立(南都留)
双葉(峡中)15−8富士川(峡南)
SNSベースボールクラブ(県東部)12−0忍野(南都留)
 ▽2回戦
中道BBC6−2春日居
ラウンダース5−3中央市田富
宝少年野球部8−5青桐
SNSベースボールクラブ6−4双葉
 ▽準決勝
中道BBC3−2ラウンダース
 (タイブレーク9回)
SNSベースボールクラブ8−1宝少年野球部

3位のラウンダーズ

3位の宝少年野球部

(東京中日スポーツ)

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