G20、法人税最低15%合意…デジタル課税導入も 10月に正式決定、23年実施へ

2021年7月13日 06時00分
 【ワシントン=吉田通夫】イタリア北部ベネチアで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は10日、法人税率の引き下げ競争に歯止めをかけるため、国際的に15%以上の最低税率を設けることで合意し、2日間の日程を終えた。グーグルなど米巨大IT企業を念頭に多国籍企業の税逃れを防ぐ「デジタル課税」を導入することでも一致。10月の財務相会議で正式決定し、2023年の実施を目指す。
 会合後「長年の議論を経て歴史的な合意に達した」との共同声明を発表。イエレン米財務長官は記者会見で国際課税の具体策を練っている経済協力開発機構(OECD)の事務レベル会合でも、加盟139カ国のうち132カ国が同意したことを明らかにした。
 各国は海外から企業を誘致するため法人税率を引き下げ、これを巨大IT企業などが活用してきた。しかし今後は15%以上で決まる税率を企業が負担する最低ラインと定め、それより低い国に子会社や利益を集約し節税しようとしても、親会社のある国に最低税率との差額の税を納めなければならない。ただ法人実効税率が9%と低いハンガリーや、12・5%のアイルランドはG20に入っておらず、OECDの会合でも賛否を留保しているという。
 一方、デジタル課税は全世界で売上高が200億ユーロ(2兆6000億円)超で、売上高に占める利益の割合が10%超の多国籍企業が対象。企業は一定の利益をあげた国では現地法人などの拠点がなくても納税しなければならない。巨大IT企業のほかトヨタ自動車など製造業も含め、世界で約100社が対象になる見込み。

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