【詳報】西村大臣 金融機関への要請、事務方が首相にも説明と明かす 「責任果たす」と辞任は否定

2021年7月13日 15時42分

記者会見する西村経済再生相=13日午前、東京都千代田区

 新型コロナウイルス対策で酒類の提供停止に応じない飲食店に対し、取引金融機関から順守を働き掛けてもらう政府方針を撤回したことについて、西村康稔経済再生担当相は13日の閣議後記者会見で「飲食店の皆様への不安を与えてしまったことを深く反省しています」と述べた。インターネットで西村氏の辞任を求める声が上がっていることなど、自身の進退を問われ「新型コロナの感染を抑えて、(事業者が)事業を継続できる環境をつくる責任を果たしていきたい」と述べ、辞任は否定した。
 また 西村経済再生担当相は会見で、金融機関などへの要請について、菅義偉首相も出席した関係閣僚による会合で事務方が説明していたと明らかにした。閣僚間の議論が始まる前に、感染状況などと一緒に報告されたという。
 菅首相は9日午前、西村氏の発言を「承知していない」と発言していたが、西村氏は「私がどういう風にいったかは承知していないと言われたと理解している」と述べた。また、西村氏は閣僚間の議論では緊急事態宣言の対象や支援策などが中心だったと説明し、「金融機関への働きかけの議論はなかったと記憶している」とも述べた。

◆販売業者への対応「検討急ぐ」


 酒の販売事業者に対して、行政からの要請に応じず酒提供を続ける飲食店との取引を停止するよう求めたことについては、西村氏は「現在、対応の検討を急いでいる」と繰り返し、撤回を表明しなかった。
 国税庁が酒類の販売免許を出す権限を持つことから、憲法の専門家から「憲法が保障する『営業の自由』の観点から問題だ」という指摘もある。西村氏は指摘に対する見解を問われても、「さまざまなご意見を踏まえ、検討を急いでいる」と繰り返した。
 内閣官房は政府方針を巡って、銀行などを監督する金融庁や、財務、経済産業両省と事前に調整や検討をしていた。
西村氏の会見の主なやり取りは次の通り。

◆「趣旨伝え切れず、反省」

記者会見する西村経済再生相

 まず、飲食店の皆さまに長い期間にわたって厳しい経営環境の中、感染防止対策にご協力をいただき感謝している。今回、私の発言で混乱を招き、飲食店の皆様に特に不安を与えた。何とか感染を抑えたい、できるだけ多くの人に協力をいただきたいという強い思いからだったが、趣旨を十分に伝えきれず反省している。
 決して融資を制限する趣旨ではなかったが、さまざまな指摘を重く受け止め、飲食店の皆様への不安を払しょくするため、金融機関への働き掛けはしないことにした。今後、飲食店には時短等への要請に応じてもらえるよう、協力金の早期給付の仕組みを導入し、迅速な支給を行いたい。金融機関にはこれまで事業者への資金繰りの支援をお願いしてきた。飲食店が事業を継続できるよう、支援に万全を期したい。他方、不公平感を解消するために、できる限り多くの店舗に協力いただけるよう粘り強く働き掛けたい。
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