「だれかいますか」声かけ続け 熱海土石流の救助活動 小田原・横浜消防が市長に報告

2021年7月14日 07時33分

屋根が崩落しそうな家屋内を捜索する小田原市消防本部の隊員=いずれも静岡県熱海市で(小田原市提供)

 大規模な土石流に見舞われた静岡県熱海市の伊豆山地区に派遣されていた小田原市や横浜市の救助隊員らが13日、それぞれ活動を市長に報告した。東日本大震災の救助活動も経験した隊員さえ「こんな土石流は初めて。二次災害と隣り合わせの作業だった」と過酷な現場を明かした。(西岡聖雄、杉戸祐子)
 小田原市消防本部は三〜十二日、四回に分け、延べ八隊三十一人を派遣した。災害が発生した三日の深夜に到着した第一次派遣隊は、流された家屋五棟がくっついた現場などを担当。県大隊が女性を救出した倒壊家屋内に、ほかに人がいないか捜索した。
 東日本大震災で救助活動に当たった内藤鑑孝(のりたか)小隊長(47)は「屋根の崩落を冷蔵庫が支え、元の建物が平屋なのか二階建てなのかも分からない。うかつに家財をどかすと屋根が落ちる恐れがあった」と振り返った。

土砂をかきわけながら救助活動に当たる横浜市消防局の隊員(同市消防局提供)

 第二次派遣隊は土砂が二〜四メートルたまった手つかずの現場へ。土砂に腰まで沈み、埋まった乗用車に近づけなかったが、土留め用の合板を敷き、車にたどりついた。この方法は他の消防にも広まり、救助活動が効率化したという。朝倉淳小隊長(46)は「人が簡単に入れない場所もあったが『だれかいますか』と声をかけ続けた」と振り返る。
 横浜市消防局は、指揮隊や救助隊など延べ六十一隊二百二十人を派遣し、倒壊した家屋で発見された高齢女性一人を搬送するなど、指揮、救助、救急活動に当たった。
 統合機動部隊副部隊長として現場の指揮をとった吉田雅史・警防課特別高度救助部隊第一担当係長(46)は「一人でも多くの方を早期に救出したいと、できるところから着手しようという思いで活動した」と話した。

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