全日本学童茨城県予選 茎崎、圧勝V 2戦連続アベック弾で流れガッチリ!

2021年7月15日 08時19分

優勝した茎崎ファイターズの選手ら(いずれも鈴木秀樹撮影)

 全日本学童と関東学童の県代表を決める茨城県予選(県軟式野球連盟、県スポーツ協会など主催、東京新聞後援)は6月20日、水戸市の総合運動公園軟式野球場で準決勝、決勝などが行われ、一昨年、全国準優勝の茎崎ファイターズ(土浦)が松代ブルーサンダース(同)を下し優勝、8月に新潟県で行われる全国大会への出場を決めた。松代は8月に東京で行われる、東京新聞カップ関東学童大会に出場する。3位決定戦では、ときわイーグルススポーツ少年団(水戸)が杉並ライオンズ(土浦)を下した。 (鈴木秀樹)

◆堅実さとパワー

1回裏、左中間に2点本塁打を放つ渡邉

 1回裏、2死一塁。茎崎4番・渡邉駿仁が放った、糸を引くような弾丸ライナーは、低い弾道のまま勢いを失うことなく、左中間の仮設フェンスを越えていった。先制2ラン。すると、息をつく間もなく、続く川下智也が右翼線に高々と打ち上げた飛球も、長い滞空時間を経てフェンスの向こうへ。試合序盤にもかかわらず、この連続本塁打で、茎崎がすっかりゲームを支配してしまった。
 実は、この2時間ほど前の準決勝でも、渡邉と川下は3回に連続アベック弾を放ち、チームはときわイーグルススポーツ少年団を9−1のコールドで下している。

1回裏、右翼線際に本塁打を放つ川下

 大会通算で、渡邉が3本、川下は5本の柵越え本塁打。まさに「覚醒」した4、5番コンビが、茎崎打線に計り知れない勢いをもたらしている。「この大会はホント、ふたりのバットに助けられました」と吉田祐司監督がうなずく。
 とはいえ、茎崎本来の「『全員でつなぎ、取れる点を確実に取る』スタイルは変わりません」と指揮官。「渡邉と川下の長打は、それを助ける、大きなオプションです」
 決勝はその後、2回に1点、4回にも3点を加え、5回コールドで試合を終えたが、2回以降の得点はいずれも、単打と四死球に小技を絡めて奪ったもの。堅実さにパワーが加わった、“2021年版”茎崎野球の輪郭が、くっきりと浮き立つ完勝劇だった。

◆全国でもらしく

 ここに来て、投手陣の充実も著しい。決勝は5年生の野口蓮介が「しっかり低めに投げられた」と5イニングを4安打完封。その伏線には、ひとり1日70球のルール下、先発した準決勝で4イニング2/3を2安打1失点にまとめ、「自分の投球でゴロを打たせられた」と振り返る、中野渡兼真の「ほぼ完投」の活躍もあった。

決勝で完封勝ちを飾った野口蓮介

準決勝で先発し好投した中野渡兼真

 もちろん、「打たせてとる」タイプの中野渡、野口の好投は、いずれも野手陣の力があればこそ。決勝最大のピンチ、4回表2死二、三塁の場面では、遊撃を守る中野渡の後方にフワリと上がった飛球を、中堅の早川童夢が猛ダッシュで好捕し、無失点で切り抜けてみせた。チーム伝統の堅守も健在だ。

決勝4回表2死二、三塁、内外野の中間地点に上がった飛球をダッシュして好捕する早川(右)

 攻守すべての歯車が最高の形でかみ合い、県大会5試合のうち、2回戦以降の4試合をコールド勝ち。これまで全国大会で3位3回、準優勝1回を誇る「関東の雄」は、ことしも上昇カーブを描いて戦力が充実、真夏の大舞台を迎える準備が整ってきた。
 「ピンチでもみんなで声を出し、攻撃では走者を確実にかえして点を取る。茎崎らしい戦いで、全国の頂点を目指します」と石津胡亜主将。新潟でも、大暴れしてくれそうな予感だ。
<優勝メンバー> (10)石津胡亜(1)中野渡兼真(2)川下智也(3)中山頼駕(4)佐藤路衣(5)渡邉駿仁(6)冨澤陸(7)村上玄武(8)早川童夢(9)来見田知哉(11)加藤晃平(12)野口蓮介(13)内村絆(14)西野悠慎(15)米川大雅(16)西野入正晴(17)新岡蓮(18)野口翔太郎(19)佐藤遥音

◆松代ブルーサンダース 胸張る銀

準優勝で関東大会出場を決めた松代ブルーサンダース

 準決勝で杉並ライオンズに12−10。先発(後に再登板)した大関天晴が36球、リリーフした荒井響介、ランダウ実輝はいずれも50球超えと、ひとり70球の制限分の多くを費やす、まさに総力戦を戦い抜いた松代ブルーサンダースに、決勝を戦う余力は多く残っていなかった。まして、相手は全国でも上位を目指す茎崎ファイターズ。「さすがに、ダブルヘッダーでの決勝は厳しかったですね」と伊藤尚希監督も苦笑いした。
 そんな決勝こそ完敗に終わったが、目を見張るのは、準決勝までの勝ち上がり方。下館ホワイトイーグルス(筑西)に10−6で勝利を収めた初戦にはじまり、6−5、8−5、そして準決勝の12−10と、いずれも厳しい戦いを粘り強く戦い抜き、競り勝って手にした銀メダルなのだ。「この大会は、技術とかよりも、みんなで助け合って勝てたのがうれしい。練習の努力や、流した汗の結果が、この銀メダルだと思います」と胸を張る村田幹太主将の笑顔には、戦いきったすがすがしさがあふれていた。
 チーム初の関東大会へ。「決勝は茎崎さんに完敗でしたが、ピンチでの声出しや、ワンプレーの集中など、見習うべきところが多かった」と伊藤監督。「うちも守備などをもう一度見直して、関東に向けて準備したいですね」。8月の駒沢では再び、彼らの躍動する姿を見られるはずだ。
<準優勝メンバー> (10)村田幹太(1)荒井響介(2)茅根慶直(3)大関天晴(4)伊藤圭慈(5)佐藤絆(6)ランダウ実輝(7)諸星樹希(8)金城誠一郎(9)村田颯汰(11)岡山祐大(12)川原理巧(13)鈴川凌(14)石川陸翔(15)新堀量子
▽決 勝
松代ブルーサンダース
00000|0
3103x|7
茎崎ファイターズ
 (5回コールド)
(松)大関天晴、荒井響介、ランダウ実輝、村田幹太−村田、ランダウ
(茎)野口蓮介−川下智也
本塁打渡邉駿仁、川下(茎)
 ▽準決勝
松代ブルーサンダース12−10杉並ライオンズ
茎崎ファイターズ9−1ときわイーグルススポーツ少年団
 ▽3位決定戦
ときわイーグルススポーツ少年団14−8杉並ライオンズ

3位・ときわイーグルス

4位・杉並ライオンズ

(東京中日スポーツ)

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