凍らせる技術で食品ロスを減らす・・・ 打撃を受ける飲食店を救う!? 冷凍機商社の「デイブレイク」<都の企業とSDGs>

2021年7月18日 05時50分
 急速冷凍機の専門商社「デイブレイク」(品川区)は、急速冷凍の技術を使い食べられる食材なのに廃棄される「食品ロス」の削減に取り組んでいる。(畑間香織)

フルーツを急速冷凍し販売するデイブレイクの木下昌之社長=品川区で

 天王洲アイル駅(同区)近くにある、デイブレイクが運営する食材用急速冷凍機のテストルーム。飲食店の経営者らが食材や料理を持ち込み、同社が扱う急速冷凍機の性能を試しに来る。気に入れば購入してもらう。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店は打撃を受けた。テストルームは、客が減って食材が一時的に余ったり、料理を冷凍してインターネット販売を始めたりした飲食店の「駆け込み寺」になった。

◆「捨てる食材を冷凍技術で生かす」

 「捨てるはずだった食材を冷凍技術で生かすことができる」。デイブレイクの木下昌之社長(42)は話す。創業のきっかけは2010年ごろに訪れたタイでの経験だ。露店で食べた果物のマンゴスチンのみずみずしさに驚いた一方で、生産者の所得は低く、売れ残った果物は廃棄されている現状を知った。
 木下社長は冷凍機の施工工事をする父親の会社で15年間働いた経験を生かし、13年に創業した。事業の柱は急速冷凍機の販売と技術相談。19年からは食品流通に参入し、規格外や傷のある果物のほか、新鮮な魚を冷凍加工して飲食店などに販売している。
 木下社長の思いは、食品ロスの削減を掲げる、SDGs(持続可能な開発目標)の目標12「つくる責任つかう責任」に通じる。農林水産省によると、18年度の日本の食品ロスは推計600万トン。1人が1日で茶わん1杯のご飯を捨てている計算になる。
 木下社長は「生産者が急速冷凍技術を使って遠方への販売が可能になったり、出荷時期を調整したりすることで、食品ロスをなくしたい」と話す。

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