若い人がワクチンを打つ4つのメリット 感染症専門の忽那医師<新型コロナ>

2021年7月18日 07時24分
忽那賢志医師(本人提供)

忽那賢志医師(本人提供)

 新型コロナワクチンの接種が本格化してきた。若い世代でも接種した人が増えてきたが、「健康な体に打つのは怖い」「どうせ重症化しない」と不安を覚える人や、感染そのものを軽視する人もいる。接種を推進する国立国際医療研究センター感染症専門医(取材当時、現・大阪大学大学院教授)の忽那賢志医師は「ワクチンのメリットとデメリットを比べて、検討してほしい」と強調する。

◆副反応より「かかったほうがつらい」

 忽那さんが接種のメリットとして、最初に挙げるのは、発症を防ぐ効果だ。「副反応がつらそうと思うかもしれませんが、新型コロナにかかったほうがつらい」。発症すると発熱や咳、全身の倦怠感などが出る。副反応に比べれば、症状は重い。ワクチンの発症予防は米ファイザー製で約95%、モデルナ製は94%と報告されている。
 2番目は、重症化を防ぐ効果だ。高齢者に比べて、若い世代は重症化する割合や死者数は少なかった。感染しても無症状で終わる人も多い。しかし、日本でも広がりつつある変異株の出現で、状況が変わってきた。忽那さんは「デルタ株では若い世代でも重症化しやすいという報告が出始めています」と指摘する。

◆感染そのものを防ぐ効果も

 忽那さんが次に挙げるのは、後遺症のリスクを低減できる点だ。「感染して軽症だったとしても、後遺症に苦しむ若い人もいます」。感染後の症状が治まってからも倦怠感が続いたり、味覚・嗅覚障害が残る人もいる。回復後に脱毛に悩む人もいる。
 ワクチンには、感染そのものを防ぐ効果があることも分かってきた。忽那さんは、大切な人を守ることができる効果を挙げる。「自分がうつことで、感染を広げにくくなる。家族や周りの人を守ることになります。ワクチンを打つことができない子どもを間接的に守ることができます」と語る。
 接種が本格化する中、忽那さんが心配するのはワクチンを巡るデマだ。「不妊になる」「遺伝子が書き換えられる」「治験が終わっていないから危険だ」といった間違った情報がネットで拡散する。「いずれもデマです。厚生労働省のホームページなど正しい情報に接して、判断していただきたい」と話している。

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